道なき道を突き進め! 再び注目を浴びる国産クロスカントリー4輪駆動車5選
ほかにはない個性的なクロスカントリー4輪駆動2車種
●トヨタ「ハイラックス」
「ハイラックス」も「ランドクルーザー」や「ジムニー」と同様、歴史の長いモデルです。初代「ハイラックス」が発売されたのが1968年なので、今年でちょうど50年と大きな節目の年になっています。
現行型は2017年に発売されました。一度は日本での販売が休止されましたが、13年ぶりの復活です。ボディは4ドアのキャビンに荷台が付いた「ダブルキャブ」のピックアップトラックです。生産はタイで行なわれ、日本に輸入されています。
エンジンは2.4リッター直4のクリーンディーゼルを搭載。最高出力は150PSながら、低速から大きなトルクを発揮するディーゼルの特性はクロスカントリー車にマッチしており、高い走破性と経済性を両立しています。
4WDシステムのメカニズム自体はオーソドックスな機構になっていますが、自動的にブレーキを制御してタイヤの空転を抑えるなど、ハイテクな一面も持っています。
荷台には汚れたものなどもガンガン積めるので、アウトドア派におすすめのクロスカントリー車です。
●三菱「デリカD:5」
ミニバンでありながら、高いオフロード走行性能を持つのが「デリカD:5」です。なお、今回取り上げたほかの4車種と同様に「デリカ」も長い歴史を持ったクルマとなっています。
初代「デリカ」はトラックとして、奇しくも「ハイラックス」と同じ1968年に発売されました。そのトラックをベースにワゴンタイプが作られ、2代目で4WDの「デリカ スターワゴン」が加わり、その後に続く「デリカ」=4WDというイメージが定着しました。
「デリカD:5」は2.2リッター直4のクリーンディーゼルエンジンと、2.3リッター直4ガソリンエンジン、2リッター直4ガソリンエンジンと3種類用意され、多様なニーズに応えるラインナップとなっています。とくにディーゼルエンジン車はミニバンとしても唯一の存在で、「デリカD:5」の価値を高めています。
4WDシステムは3つの走行モードが選べる電子制御式で、様々な路面状況に対応。最低地上高が210mmもあるので、新雪路や凸凹の激しい不整路でも高い走破性を実現しています。
アウトドア派のファミリー層から人気を博している「デリカD:5」ですが、唯一無二の存在としてこれからも進化していくことでしょう。
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クロスカントリータイプの4輪駆動車は、SUV人気の影で決して台数が売れているわけではありません。また、性能も日本の道で使い切ることは、ほとんどないでしょう。しかし「本物」が持つ確かな信頼感は、ほかのクルマにはないものでしょう。
【了】