”車”まで「NHK受信料」払うの!? カーナビの“NHK受信料”に疑問の声! 「緊急車両は免除して」知事会の提言にNHK会長の反応は?
公用車のカーナビのNHK受信料の徴収をめぐり、全国知事会は2026年7月16日、公用車の契約単位のあり方の見直しのほか、緊急車両などの受信料の免除を求める提言をまとめました。これについて、NHKはどのように対応する方針なのでしょうか。
官公庁は「部屋や車両ごとに契約必要」 現状を疑問視する声も
近年、全国の自治体で、公用車に設置されている「カーナビ」のNHK受信料未払いや未契約が相次いで発覚しています。
問題が発覚した多くの自治体では、受信料の未払いが発生した理由について「受信契約が必要という認識が不足していた」と説明しており、契約をしなければならない機器や契約方法などが複雑で、制度が十分に周知されていない実態が浮き彫りとなりました。
NHKの受信契約については、放送法第64条により「NHKの放送を受信できる受信設備を設置した者、NHKの配信の受信を開始した者は、NHKと受信契約を締結しなければならない」と定められています。
上記にある「NHKの放送を受信できる受信設備」とはテレビのほか、パソコンやワンセグ付き携帯電話、テレビチューナー付きのカーナビなどが挙げられます。
そのため、現在はこれらの受信設備を設置していれば、原則としてNHKと受信契約を結ぶ義務が生じます。ただし、一般世帯における受信契約は「世帯」につき1件であり、一つの住宅に複数の受信機器がある場合でも受信契約は1件です。
一方で、民間企業や官公庁といった事業所の場合、受信契約は「設置場所(部屋や自動車)ごと」に必要であり、仮にカーナビの付いた公用車が数十台あれば、そのすべての車両で受信契約をしなければなりません。
このような契約の構造により、全国の自治体で公用車の受信契約漏れが相次ぎ、多額の受信料の未払いが発生しているといえるでしょう。

この問題に関して、47都道府県の知事でつくる全国知事会は2026年7月16日、受信契約単位のあり方の見直しや、緊急車両の受信料免除などについて求める「NHK受信契約の合理化・簡素化に向けた提言」をまとめました。
まず契約単位のあり方の見直しについては、事業所の契約単位が「設置場所ごと」に必要となっている現状について述べた上で、次のように提言しています。
・施設ごとに1契約を基本とし、受信機設置台数(1~50台、51~100台、101台以上)で区分を設けるなど、明確化・合理化・簡素化を図ること。
・公用車など(公用船を含む)の取扱いについては、世帯契約と同様に、施設の一契約に含めること。
次に、緊急車両(警察車両・消防車両・消防艇・道路維持作業用自動車)などについては、公共の安全と秩序の維持、社会公共の福祉の増進を目的とし、犯罪捜査や消火活動、人命救助などの業務遂行に使用するものと説明しました。
その上で、仮にすべての公用車が免除対象とならない場合でも、その使用目的を考慮し、少なくとも緊急車両などは受信料の免除対象とすることを求めました。
この提言に関してはSNS上で「公用車までNHK受信料を支払うなんておかしくないでしょうか」「緊急車両のカーナビでテレビ見ないでしょ」「災害時に、公共車両で災害情報を把握するのは必要だから公用車は無料がいいと思う」など、多くの反響が寄せられています。
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全国知事会の提言について、NHK会長の井上樹彦氏は7月29日におこなわれた会長記者会見の中で、次のように述べました。
「事業所の契約単位の見直しや緊急車両等の取り扱いについては、現行制度との整合性や事業者間の公平性等を考慮しながら具体的な検討を進めていきます。(中略)具体的な検討内容や時期については現段階では申し上げることはできませんが、事業収支にも影響してきますので、(2027~2029年度の)次期中期経営計画を策定する中で検討を進めていきたいと考えています」
今後、NHKの受信契約のあり方がどのように変わるのか、その動向が注目されています。
Writer: 元警察官はる
2022年4月からウェブライターとして活動を開始。元警察官の経歴を活かし、ニュースで話題となっている交通事件や交通違反、運転免許制度に関する解説など、法律・安全分野の記事を中心に執筆しています。難しい法律や制度をやさしく伝え、読者にとって分かりやすい記事の執筆を心がけています。























