新車26万円! 斬新「“3人乗り”めちゃ小さいクルマ」! 全長2.3m「屋根なしボディ」に“後輪駆動”採用したMTモデル! 公道走行OKで「悪路に強い」万能モデル“農民車コマツ”の凄さとは!

建設機械の大手メーカーとして知られるコマツ。同社はかつてユニークな多目的車両を販売していました。

新車26万円! 斬新「“3人乗り”めちゃ小さいクルマ」!

 建設機械の世界的大手メーカーとして知られるコマツ(小松製作所)が、かつて日本の農業を支えるために送り出したユニークな多目的車両が存在します。

 それが、昭和の農業現場で活躍した「農民車」です。

 日本の農村における作業の効率化とモータリゼーションの波に合わせて開発されたこのマシンは、単なる運搬用トラックの枠を超えた多機能ぶりで多くの農家を助けました。

 建機メーカーとして培った高い耐衝撃性と頑丈なフレーム構造が惜しみなく投入されたこの車両は、未舗装の農道や泥の深い畑といった厳しい環境でも頼もしい走行性能を発揮。

 力強いエンジンと路面へ効率良く動力を伝える駆動システムを組み合わせ、足場の悪い現場をものともせずに突き進む走破性を確保します。

 荷台部分には、大量の作物や重い資材を効率良く積み込めるフラットなスペースが確保されました。

新車26万円! 斬新「“3人乗り”めちゃ小さいクルマ」!(取材協力:日本自動車博物館)
新車26万円! 斬新「“3人乗り”めちゃ小さいクルマ」!(取材協力:日本自動車博物館)

 ボディサイズや車体構造も日本の狭い農道での取り回しを第一に考慮されており、小回りが利く扱いやすさも大きな強みでした。

 そして同車を語るうえで最も象徴的な機能が、走行以外の作業にもパワーを活用できる画期的な構造です。

 車体に組み込まれた動力取出機構(PTO)を活用し、ベルトなどを介して接続することで、脱穀機や水揚ポンプといった多様な農業用機器を動かす駆動源として活躍しました。

 走行して荷物を運ぶだけでなく、現場に到着すればそのまま作業用の発動機として機能する一台二役の利便性は、作業の省力化を目指す当時の農村にとって画期的な存在でした。

 操縦席周りの造形も、実用性を最優先に考えた機能的な仕立てとなっています。

 無駄な装飾を排した武骨なキャビンには、直感的に操作しやすいレバーやシンプルなメーター類を配置。

 過酷な現場で土埃や雨風にさらされても壊れにくく、メンテナンスもしやすいタフな構造が細部まで徹底されていました。

 働く現場に必要な性能だけを極限まで追求した無駄のないフォルムは、まさに道具としての美しい機能美を漂わせています。

 ちなみに当時の車両価格は26万円でした。

 現在の価値に換算すると数百万円クラスと言われますが、約2年間で4300台が製造され、昭和の日本の農業を支えました。

※ ※ ※

 このように、建機づくりで培われた堅牢な技術と、農作業の現場に寄り添う柔軟な発想が見事に融合して生まれたコマツの農民車。

 日本の農業が歩んできた発展の歴史と、現場の力になりたいというメーカーの職人魂を色強く物語る一台として、時代を超えて独特の魅力を放ち続けています。

【画像】超カッコイイ! これが3人乗れる「小さいクルマ」です!(12枚)

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Writer: くるまのニュース編集部

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