日産「“最高級”4WDミニバン」が大激変! 16年ぶり“全面刷新”でドライバーも「運転が楽しい」クルマに進化! さらに乗り心地も「めちゃ最高」! 大注目の「新型エルグランド」選ぶべき理由とは!
約16年ぶりに全面刷新された日産「エルグランド」。新型は広さや豪華な装備だけでなく、長距離を快適に走れるミニバンを目指したといいます。開発陣の言葉から、その狙いについて探ります。
日産「“最高級”4WDミニバン」が大激変!
日産は2026年7月16日、4代目となる新型「エルグランド」を発売しました。
約16年ぶりの全面刷新で開発陣が重視したのは、歴代モデルが大切にしてきた「運転する楽しさ」でした。
全長4995mm×全幅1895mm×全高1975mm、ホイールベースは3000mmという堂々たるボディで登場した新型エルグランド。先代(3代目)より全長を30mm、全幅を45mm、全高を160mm拡大し、歴代モデルでも最大級のボディとなりました。
プラットフォームやパワートレイン、シャシーを全面刷新しており、パワートレインには1.5リッター発電専用ターボエンジンを使う第3世代「e-POWER」を採用。最高出力151kW、最大トルク330Nmのフロントモーターと、同100kW、195Nmのリアモーターを組み合わせ、前後モーターの駆動力とブレーキを統合制御する「e-4ORCE」と、路面や走行状態に応じて減衰力を変える電子制御ショックアブソーバー「インテリジェント ダイナミック サスペンション」を全車に標準装備しました。
WLTCモード燃費は16.8km/Lで、最小回転半径は5.8m。価格(消費税込)は、標準モデルの「X e-4ORCE」が689万7000円、「G e-4ORCE」が757万9000円です。このほか、NMC(日産モータースポーツ&カスタマイズ)が手がけるカスタムカー「AUTECH」や「VIP」なども用意されています。
こうした数値や装備とともに押さえておきたいのが、日産が掲げた「リミットレス・グランド・ツアラー」という商品コンセプトです。

1997年に登場した初代エルグランドは、広い室内や豪華な装備だけでなく、FRレイアウトとV型6気筒エンジンを採用し、ドライバー自身が運転を楽しめるミニバンとして登場しました。
2002年発売の2代目、2010年発売の3代目にも、その考え方は引き継がれています。家族や同乗者を快適に運ぶだけではなく、長距離を走るドライバーにも満足感を与えることが、エルグランドを支えてきた特徴のひとつでした。
日産の商品事業企画部 チーフプロダクトスペシャリスト(CPS)の中村智志氏は、発表に先駆けて行われた事前説明会で、次のように話します。
「新型の開発にあたって行ったインタビューで、大型ミニバンのユーザーなどから、後席の快適性を求めながらも、運転する楽しさを諦めたくないという声が多く寄せられました」
そこで新型では、家族や友人と500km、600kmを走った後でも、乗っている全員が「まだ乗っていたい」と思えるクルマを目指したといいます。
チーフビークルエンジニア(CVE)の一野健人氏も、商品コンセプトを実現するために疲れなくて走りやすい乗り味を追求したと説明しています。
その狙いを支えるのが、第3世代e-POWER、e-4ORCE、インテリジェント ダイナミック サスペンションです。
第3世代e-POWERは、発電に特化したエンジンと前後の高出力モーターにより、静かで滑らかな加速を追求。e-4ORCEは、加速時や減速時の車体の傾きを抑えながら、前後輪の駆動力を細かく制御します。さらに、電子制御ショックアブソーバーが路面の状態に合わせて車体の揺れを抑えます。
ドライバーが意のままに扱える走りと、同乗者が快適に過ごせる乗り心地という、両立が難しい二つの要素を、電動化技術とシャシー制御によってまとめ上げたのです。
新型では室内の広さも拡大しました。
有効室内長を先代より137mm伸ばしたほか、前席から後席へ向かうにつれて着座位置が高くなるシアターレイアウトを採用。各列2座席に「ゼログラビティシート」を配置し、長時間乗車した際の疲労にも配慮しています。
デザインにも、新型が目指した走りのイメージが反映されています。
デザインコンセプトは、リニアモーターカーの速さと静けさを重ね合わせた「THE PRIVATE MAGLEV」です。フロントグリルには日本の伝統工芸である「組子」を思わせるパターンを採用。クロームメッキに頼らず、細かな造形と光の使い方によってフラッグシップらしい存在感を持たせたことも、新型の特徴です。
リアエンドには「く」の字に折れたシルエットを採用。プログラムデザインダイレクターの入江慎一郎氏は、ボディ後端の形について、スピード感を重視するとともに、走り去った後にも余韻が残る姿をイメージしたと説明しています。
ボディカラーには、富士山の夜明けをイメージした「FUJI DAWN」と、日本で古くから高貴さや格式を表す色として使われてきた紫を取り入れた「至極」を設定。インテリアにも「紫檀」と「銀雪」という、日本の色彩を意識した2種類を用意しました。
開発、商品企画、デザインと担当分野は異なりますが、それぞれの説明に共通していたのは、エルグランドが培ってきた「運転する楽しさ」を、現在の技術と価値観に合わせて受け継ぐという考え方でした。
筆者(自動車ジャーナリスト 吉川賢一)も、その狙いが市販車にどう反映されているのか確かめたいと考え、新型エルグランドの購入を決めました。この記事が公開される頃には早くも納車されている予定です。
実際の走りや乗り心地、日常での使い勝手については、あらためて報告します。
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新型エルグランドは、広い室内や豪華な装備だけで勝負するミニバンではありません。後席の快適性を高めながら、ハンドルを握る人にも長距離を走る楽しさを届けることが、開発の大きな柱となっています。
新型エルグランドの発売と同じ7月16日、日産はブランドメッセージを「やっちゃえNISSAN」から「らしく走れNISSAN」へ変更しました。
日産車に期待されているのは、運転する楽しさや独自のデザイン、そして歴代車が築いてきた個性を、現在の技術でどう受け継ぐかということではないでしょうか。
新型エルグランドが、その期待にどこまで応えているのか。ひとりのオーナーとして、これから確かめていきます。
Writer: 吉川 賢一
日産自動車にて11年間、操縦安定性-乗り心地の性能開発を担当。スカイライン等のFR高級車の開発に従事。新型車や新技術の背景にあるストーリーや、作り手視点の面白さを伝えるため執筆中。趣味は10分の1スケールRCカーのレース参戦、クルマ模型収集、サウナなど








































































