新車約157万円! スズキの「超・お手頃コンパクトカー」に注目! 1リッター3気筒エンジン&「5速MT」搭載! ジムニー“風”デザインで“手巻き窓”の低価格車「エスプレッソ」とは
スズキがアジアで販売するエントリーコンパクトカー「エスプレッソ」。価格は約157万円という手頃なものになっています。どのようなモデルなのか、自動車ジャーナリストの大音 安弘氏がインドネシア国際オートショー「GIIAS2026」で実車をチェックしました。
エントリー価格のコンパクトモデル「エスプレッソ」
インドネシア市場でスズキのエントリーモデルを担うのは、クロスオーバーモデル「S-PRESSO(エスプレッソ)」です。エントリー価格は、1億7810万ルピア(約157万円/2026年9月中旬のレート)で、若年層ユーザーをターゲットにした一台とされています。
今回はそんなエスプレッソについて、インドネシア国際オートショー「GIIAS2026」で実車のチェックを行ってきました。
エスプレッソは2019年9月にインドにて発表された新型車です。そのビジュアルからも分かるように、スズキSUVのデザインを取り入れたクロスオーバーモデルに仕上げられています。
新世代プラットフォームである「HEARTECT(ハーテクト)」のKプラットフォームをベースに、1リッター3気筒エンジンを搭載しているので、日本の軽自動車用プラットフォームをベースに、お手頃な“リッタカー”に仕上げられていることが分かります。
2020年より海外輸出を開始し、2022年7月に改良ではツインインジェクター仕様のデュアルジェットエンジン「K10C」型に換装。インドネシアでは2022年8月の「GIIAS2022」にて初公開され、正式に発表。その改良型がインドより輸入され、販売が開始されました。
実車を見てみると、エスプレッソは日本の登録車の「クロスビー」と軽乗用車の「ハスラー」に、より「ジムニー」風のテイストを入れたような雰囲気です。ただ、その表現はかなりお世辞を使ったものといえます。
ボディスタイルはハスラーのようなクロスオーバーワゴンで、ジムニーのような無骨さも感じるのですが、有態にいえばかなりシンプルなデザインかつ構造なのです。
それでもインドネシア市場は、インドの上級グレードが導入されているようで、カラードバンパー&ドアミラー、バンパー下部とボディサイドのプロテクションモール、メッキグリルなどを装着することでSUV風味を強めています。
ちなみにインド仕様には、ブラックバンパーおよびボディ周囲のモールレスのスタンダード仕様まで用意されています。

コクピットは、日本車では珍しくなったセンターメーターレイアウトを採用。しかも、メーター表示は、セグメント液晶によるスピードメーターのみというシンプルさ。
その下には現代車らしく、Apple CarPlayとAndroid Autoに対応した7インチタッチスクリーン付きのディスプレイオーディオが備わっています。若者を意識する以上、エントリーカーでも、ここは外せないアイテムなのでしょう。
そしてエスプレッソを観察中、懐かしのアイテムを発見。それが後席用ウインドウの「手巻きハンドル」です。日本では商用車等でしか見られないため、思わず操作してしまいました。
乗車定員は4人乗り。フロントシートはヘッドレスト一体式。リアシートは一体可倒式となる一方で、ヘッドレストは独立式で調整が可能となっています。
安全装備もシンプルですが、リアパーキングセンサー、横滑り防止制御「ESP」、デュアルエアバックなどの基本的なものに加え、なぜか消火器も標準装備されています。もちろんインドネシアは暑い国なのでエアコンは標準ですが、ヒーターもしっかり備わっていました。
アイドリングストップ付きの経済的なエンジンに組み合わされるトランスミッションは、5速MTと日本ではスズキ式AMTである「5速AGS」が選択可能。AGSには、ヒルディセントコントロールも備わっていますので、オートマ感覚で運転できます。
駆動方式はFFのみですが、最低地上高を180mm確保してあるので、まだまだ未舗装路も多いインドネシアでも安心してどこへでも出かけることが出来そうです。
コンパクトクロスオーバーですが、日本の感覚だと商用車的にシンプルな機能に留まるのがエスプレッソです。
お手頃な価格ですが、2025年のスズキの年間新車販売台数は4位でシェア8.3%となる6万6345台に対して、エスプレッソの台数は1572台と少なめ。
個人的にもエクステリアはSUVクロスオーバーワゴンとして良い印象を持ちましたが、インテリアに関してはデザインや機能がちょっとチープすぎると感じたのも本音。内装にSUVらしさを加えれば、もう少し売れる気もするのですが…。
まだまだ自家用車が贅沢品であるインドネシアであるため、もう少し質感の高い内装が求められるのではと考えました。
ただインドでは、発売から3年で20万台以上が売れたという実績もあるため、商品性の良し悪しよりも、関税が加わる輸入車であることで、現地では内容に対して割高に映ることも影響しているのでしょう。
Writer: 大音安弘
1980年生まれ。埼玉県出身。クルマ好きが高じて、エンジニアから自動車雑誌編集者へ。その後、フリーランスになり、現在は自動車雑誌やウェブを中心に活動中。主な活動媒体に『ナビカーズ』『オートカーデジタル』『オープナーズ』『日経トレンディネット』など。歴代の愛車は全てMT車という大のMT好き。







































