NEXCOが「悪質“重量オーバー車”」を摘発! 「22トンオーバーで走行」の事例も? 「ルール知らずの外国人ドライバー」も増加! 迷惑な「車両制限令違反」取締りを公開
NEXCO東日本 関東支社は、東北道下り線の浦和本線料金所で「車両制限令」違反車両の取り締まりの様子を公開しました。
東北道で「重量オーバー違反検挙」の様子を公開
NEXCO東日本 関東支社は2026年6月30日、東北道下り線の浦和本線料金所で「車両制限令」違反車両の取り締まりの様子を公開しました。
車両制限令(車限)とはどのような違反で、違反の現状はどうなっているのでしょうか。
そもそも車両制限令とは、道路構造の保全と交通の危険防止を目的として、道路法第47条に基づき1962年(昭和37年)2月に施行された政令のことで、通行できるクルマの大きさや重さなどの諸元の上限(一般的制限値)を定めています。
具体的には、長さ12m×幅2.5m×高さ3.8m(高さ指定道路は4.1m)まで、総重量は20トン(高速自動車国道または重さ指定道路では25トン)まで、軸重は10トンまでなどとされています。このほか、輪荷重や最小回転半径、隣り合う車軸の軸重合計重量なども規定されています。
前提として、道路はこの道路法に基づいて設計されているため、サイズオーバー車で通行すると道路上の標識や信号、料金所などの施設などに衝突したり、カーブを曲がりきれないことがあります。
重量オーバーも同様で、設計段階の重量をオーバーすると、想定よりも舗装や橋梁など、道路構造物に与えるダメージが大きく、補修工事の頻度を増加させることになります。
近年は道路ネットワークが急速に発達してから月日が経ったことによって、道路自体の劣化が顕著になっており、NEXCO東日本が管轄する道路でも約半数が建設から30年を迎えています。重量オーバー車はその劣化に追い打ちをかけている状況です。
![東北道浦和料金所を22トン以上オーバーした車両制限令違反車両[写真:くるまのニュース編集部撮影/2026年6月30日]](https://kuruma-news.jp/wp-content/uploads/2027/06/20260630_urawaTB_shagen_006.jpg?v=1782802131)
さらに、重量オーバーの問題は道路のみならず、周辺の交通にも多大なリスクを負わせることになります。重量オーバーにより、運転時にはブレーキの不足や操縦安定性の低下、タイヤのグリップ力の超過などから、衝突事故や横転・転覆など、重大事故を引き起こすリスクも高まり、長時間の通行止めを余儀なくされることも増えています。
ただし、鉄道車両や変圧器などといった大型資材の輸送や、大規模工事現場への超大型オールテレーンクレーンの搬入などで、どうしても一般的制限値を超える場合もあります。
そうした状況では「特殊車両(特車)」という扱いとなり、車両の諸元や通行経路、時刻などを細かく設定したうえで、「特殊車両通行許可(特車通行許可)」を事前に取得すれば、グリーンの回転灯を備えた伴走車を置くなど、通行条件を指定し、特例で通行できる許可が下りることがあります。
この特車通行許可の手続きはオンラインで行えるようになっていますが、それでも無許可・無認可走行はなくなっていないのが現状で、無許可の重量・サイズオーバー車による事故もなくなっていません。
このため、NEXCO各社や各道路管理者は取り締まりを強化しています。
具体的には「車両制限令等違反車両取締隊(車限隊)」を組織内に設けており、サイズや重量超過が疑われるクルマを停車させて確認し、違反が確認されれば「措置命令書」をその場で交付します。
今回、NEXCO東日本 関東支社では、報道向けに取り締まりの様子を公開しました。取り締まりは東北道下り線の浦和本線料金所で実施されています。
車限隊は総勢15名程度の専用部隊で構成されており、料金所手前で「選定員」が違反と疑わしき車両を発見します。そして料金所周辺にいる「速度抑止」の係が周辺車両も含めて減速させ、安全に配慮したあと、料金所ゲートで待つ「警告員」が停止命令を下します。
停止命令が下った車両は「誘導員」の指示でそのまま料金所脇にある測定・監視スペース(通称「車限タワー」)に誘導され、「計測員」が測定。測定で違反が確認できれば「説得員」が違反内容の説明と違反事実を知らせ、積荷を減らしたりする「措置命令書」を交付し、車両制限令に合致するように対策を取らせます。
早速、違反が疑われる大型トレーラーが浦和料金所に近づいてきました。無線で各隊員に車両の情報がすぐに共有され、各隊員がそれぞれ役割分担し、車限タワーに誘導されてきます。
計測したところ、東北道の重量制限25トンをはるかに超える「47.1トン」であることが判明し、その場で違反(摘発)となりました。基準の約1.9倍という悪質なもので、参考までにあと3トンオーバーしていれば「一発レッドカード」となる告発の対象で、大幅な重量オーバーでした。
隊員は違反事実を知らせ、措置命令書を交付するとともに、このまま東北道本線を走らせるわけにはいかないので、つぎの岩槻ICで退出命令処分が下されました。
違反者は荷物を減らし、さらにその状態を写真で撮ってNEXCOに送る必要があり、違反ではないと確認されればもう一度高速に乗ることができます。
もし積荷を減らせない場合は、指定された場所で停車し、特車申請をして許可が下りれば通行することができます。
その40分後、今度は外国人が運転する白いダンプが被疑車両として車限タワーにやってきました。積荷は瓦礫です。この車両も測定結果、「26トン」ということで1トンオーバーになります。
たかだか1トンと思うかもしれませんが、道路に与えるダメージは設計の重量を超えており、相当なものです。さらに操縦安定性が損なわれ、事故に至る可能性もあります。実際、車両のタイヤは重量オーバーのせいか潰れており、雨が降ればスリップ事故は避けられません。























































