全長4.4mの「“4WD”コンパクトSUV」どんなモデル? 2リッター「直4ターボ」搭載の熟成モデル! 600万円台で買えるボルボ「XC40 Ultra B4 AWD」とは

ボルボの販売を支えるコンパクトSUV「XC40」。今回は、2026年モデルの「XC40 Ultra B4 AWD」に試乗しました。2018年3月に日本へ導入された同モデルは、デビューから年月を重ねた今、どのような魅力を備えているのでしょうか。

デビューから8年、乗り味はより上質に

 ボルボ「XC40」は、2018年3月に日本へ導入されたコンパクトSUVです。

 ボルボ初のコンパクトSUVとして登場したXC40は、上級SUVの「XC60」や「XC90」を単に小さくしたモデルではなく、よりカジュアルで都会的なキャラクターを持つ一台として支持を集めてきました。

 現在は、より小さなフル電動SUV「EX30」もラインナップに加わっているため、XC40は単なるエントリーモデルではなく、扱いやすいサイズと実用性、そしてボルボらしい上質感をバランスよく備えた主力コンパクトSUVといえます。

 今回試乗したのは、ガソリンエンジン搭載モデルの上級仕様となる「XC40 Ultra B4 AWD」です。

 ボディサイズは全長4440mm×全幅1875mm×全高1655mm、ホイールベース2700mm。全幅はややワイドですが、全長は日本の道路環境でも扱いやすい範囲に収まっており、スクエアなボディ形状と高めの着座位置もあって、車両感覚はつかみやすい印象です。

 最低地上高は210mmを確保しており、SUVらしい見晴らしのよさと安心感も備えています。一方で、全高は1655mmに抑えられているため、都市部の機械式駐車場などに入庫可能かどうかは確認が必要になるものの、日常使いで大きすぎると感じる場面は多くありません。

 パワートレインは、2リッター直列4気筒ターボエンジンにモーターを組み合わせたマイルドハイブリッドです。

 最高出力は197馬力、最大トルクは300Nmを発揮。トランスミッションは7速DCTで、駆動方式は4WDとなります。WLTCモード燃費は14.2km/Lで、価格(消費税込、以下同)は639万円です。

 なお、ボルボ・カー・ジャパンは2026年5月、XC40 Ultra B4 AWDに代わる新たな特別仕様車「XC40 Ultra B4 AWD Selection」を発表しています。こちらは電動パノラマ・ガラス・サンルーフなどを備えた仕様で、価格は649万円です。

試乗した「XC40 Ultra B4 AWD」は、2リッター直4ターボのマイルドハイブリッドに4WDを組み合わせた上級グレード
試乗した「XC40 Ultra B4 AWD」は、2リッター直4ターボのマイルドハイブリッドに4WDを組み合わせた上級グレード

 走り出してまず感じるのは、パワートレインの扱いやすさです。アクセル操作に対する反応は穏やかで、街中ではじんわりと力を出していくタイプ。発進時のギクシャク感は少なく、マイルドハイブリッドらしいスムーズさがあります。

 一方で、少し踏み込めば2リッターターボらしい余裕も感じられます。最大トルクは1500rpmから立ち上がるため、低中速域での加速に不足はありません。

 車両重量は1720kgと軽くはありませんが、高速道路への合流や追い越しでも重さを意識させる場面は多くなく、日常域では十分以上の力強さを見せます。

 ただし、XC40 Ultra B4 AWDの魅力は、速さを前面に押し出すことではありません。

 むしろ印象に残るのは、日常域での自然さと安心感です。アクセル、ブレーキ、ステアリングのどれも過敏ではなく、ドライバーに余計な緊張を強いません。クルマ側が急かしてこないため、市街地でも高速道路でもペースをつくりやすく、長く乗っても疲れにくいタイプです。

 とくに今回、あらためて好印象だったのは乗り心地です。

 XC40はデビュー当初から、デザイン性やハンドリング、安全性能の高さで評価されてきました。一方で、筆者がデビュー間もない頃に乗った際には、路面の継ぎ目や細かなうねりを通過したときに、ボディがやや上下にひょこひょこと動く印象もありました。

 もちろん、それは不快というほどではなく、コンパクトSUVらしい軽快さの裏返しともいえるものでしたが、足まわりの動きには少し若さが残っていたように感じます。

縦型センターディスプレイやデジタル液晶メーターを備えるXC40のインテリア。北欧ブランドらしい落ち着いた雰囲気も魅力
縦型センターディスプレイやデジタル液晶メーターを備えるXC40のインテリア。北欧ブランドらしい落ち着いた雰囲気も魅力

 しかし、現在のXC40はそのあたりがずいぶん落ち着いています。

 サスペンションの初期の動きはしなやかで、細かな入力を角なく受け止めます。大きめの段差を越えたあとも揺れが長く残らず、ボディの動きがすっと収まりやすい。かつて感じた軽い跳ね感はかなり薄まり、全体にしっとりとした乗り味へ変化しています。

 今回の試乗車は前後235/50R19サイズのミシュラン「e・PRIMACY」を装着していました。転がり抵抗の低減や静粛性も意識したタイヤということもあり、乗り味は全体に穏やかです。路面の荒れた場所では入力を伝える場面もあるものの、その伝え方に角がなく、ボディ全体で受け止めているような落ち着きがあります。

 ステアリングフィールも自然です。スポーティに鋭く曲がるというより、ドライバーの操作に対してフロントが素直に向きを変えるタイプで、SUVであることを強く意識させません。

 また、4WDによる安定感も魅力です。晴天のドライ路面では、発進時やコーナー立ち上がりでも駆動力の伝わり方が自然で、前後のタイヤがしっかり路面をとらえている感覚があります。

 それでいて、重々しさや過度な四駆感はありません。高めの最低地上高を持つSUVでありながら、街中から郊外路まで安心して走らせることができます。

 インテリアは、デビューから年月が経ったいま見ても古さを強く感じません。縦型のセンターディスプレイや12.3インチのデジタル液晶ドライバーディスプレイなど、ボルボらしいシンプルで機能的なレイアウトは現在でも十分に通用します。

 さらに2026年モデルでは、新しいUXや次世代のコンピューター基盤「Snapdragon Cockpit Platform」を採用するなど、見えにくい部分にもアップデートが加えられています。見た目の派手な変化ではありませんが、日常的に触れるインフォテインメントまわりの使い勝手を磨いている点は、長く乗るクルマとして重要な進化です。

 もちろん、最新世代のライバルと比べれば、内外装の見た目や装備の派手さで目新しさを強く打ち出すモデルではありません。

 しかしXC40には、長く作り込まれてきたモデルならではの完成度があります。デビュー当初の個性的でカジュアルな魅力はそのままに、走りや乗り心地には確かな落ち着きが加わりました。

 新しさだけで選ぶクルマではなく、毎日気負わず乗れること。そして、乗るたびに「やっぱりこれでいい」と思える安心感があること。

 XC40 Ultra B4 AWDは、年月を重ねたからこそ魅力が増した、熟成型のコンパクトSUVに仕上がっていました。

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Writer: くるまのニュース編集部

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ボルボ XC40
イメージ画像

中古車価格(税込)

150万円〜599万円

新車価格(税込)

509万円〜639万円

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