ニュースで耳にする「リコール制度」 自分のクルマが対象になった場合どうなる?

クルマの製造、設計過程で問題が生じた場合に、自動車メーカーがユーザーに対して行う対策を「リコール制度」といいます。では、リコール制度とは具体的にどのようなものなのでしょうか。

リコール制度は、法律で決まっています

 ニュースなどで取り上げられる「自動車のリコール問題」。報道内容によっては、『リコール=悪い』というイメージを持つ人も少なからず存在します。本来、自動車のリコールは、事故やトラブルを未然に防止するものです。具体的に「リコール制度」とは、どのようなものなのでしょうか。

自分のクルマがリコール対象となった場合は書面などによって通知されます

 リコール制度とは、昭和44年に創設、平成6年に道路運送車両法に規定されました。設計や製造過程に問題が生じたために、自動車メーカーが自らの判断により、国土交通大臣に事前届出を行います。その上で、自動車メーカーが回収や修理を実施し、事故やトラブルを未然に防止する制度です。

 あくまでも「リコール制度」は、安全・環境基準に適合していない(又は適合しなくなるおそれがある)自動車について改善策を実施するものです。自動車メーカーからの届出を受けた国土交通省は、以下のような対応を行います。

・不具合情報の収集・分析
・メーカーのリコールへの取組状況の調査
・取組状況が不適切であれば指導又は監査等
・届出内容が不適切であれば改善指示
・メーカーが自主的にリコールを行なわず、かつ、事故が頻発している場合には勧告や命令

※ ※ ※

 虚偽報告やリコール届出義務違反、リコール命令に従わない場合には、罰則(懲役1年以下、罰金300万円以下、法人罰金2億円以下)が科せられます。

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