まるで高機能な道具 メルセデス・ベンツ「C220dステーションワゴン」は気持ちいいエンジンを搭載

新しいディーゼルエンジンは全領域で力が満ちあふれ、気持ちがいい

 試乗した印象は、とても吹き上がりが軽く滑らかで、気持ちのいいエンジンでした。約41kgという最大トルクは、自然吸気エンジンで言うと4リッタークラスの数値です。その強力な駆動トルクを1600回転から2800回転という、かなり低い回転数で発生するので、走り出した瞬間から文句なしに力強い加速を体感することができます。

荒れた路面でも乗り心地は良好

 加速性能がいいので、高速道路の合流を含め、ほとんどの場面でアクセルを深く踏み込む必要がなく、それでいて十分に速く力強くスムーズに加速してくれるところも新型ディーゼルエンジンのいいところです。

 気になった部分は、ターボの過給圧が高いのか、それともターボのサイズが少し大きいのか、2000回転あたりでアクセルを床まで踏んでいると、ターボパワー(トルク)が突然膨れ上がって、いきなり強烈に加速を始めてしまう点です。もっともその回転域をギヤチェンジして避けたり、アクセルをそっと踏むなど工夫をすればいいので、慣れで解決できる問題ともいえますが、改善できればさらにいいかと思える部分です。

 乗り心地はおおむね良好で、サスペンションはオプションのエア・ボディ・コントロール・サスペンションを装備。エコ、コンフォート、スポーツ、スポーツ+、それにインディビデュアル(任意設定モード)が用意されていますが、今回試乗してもっともしっくりきたのは「スポーツ」でした。

 多少引き締まった乗り味ですが、路面へのタイヤの当たりがマイルドで、硬質な突き上げはありません。路面の小さな凹凸をほぼ綺麗に消し去って滑らかな乗り心地を提供してくれます。また、クルマの動きが安定していて、気持ちよく走ることができました。

 コンフォートは、さらにソフトな乗り心地で悪くありませんが、オプションの18インチタイヤを履いていたためか、路面が荒れているとタイヤがバタついてしまう場面があり、オールマイティに心地よく走れるのはスポーツモードでした。

新しいエンジン搭載で高速道路でも無理なくスムースに走行可能

 全体的には、ボディがカチッとしていて剛性感があり、安心して乗れるメルセデスの良さが、ちゃんと220dステーションワゴンにも生きています。しかも新しいディーゼルエンジンは、全域に力がみなぎっていて、山道でも街中でも、高速道路でも力強く、しかもスムーズに走ります。

 また、ハンドルに集められた運転支援系のスイッチ類は、思いのほか直感操作ができ、クルーズコントロルや速度設定、レーンキープアシストなどストレスなく操作することができました。

 運転に味わいを求めるタイプのクルマではありませんが、とても洗練され高度化した高機能な道具であると思います。

【了】

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