「用がないならクルマで近づくな」で話題の千葉北西部「絶望渋滞」に反響殺到! 「徒歩のほうが早い」「バスが30分遅れる」の声も 「まともな道路ゼロ」の凄惨“赤色エリア”の現状

千葉県北西部のエリアの道路事情が劣悪だとSNSで話題になりました。その実態についても、議論の渦が巻き起こっています。

絶望する“赤色エリア”に悲痛な声集まる

 千葉県北西部のエリアの道路事情が劣悪だという投稿が、SNSで話題になりました。これはあるユーザーが投稿したものがきっかけで、千葉県知事も反応する事態に発展しています。
 
 その実態について、当該エリアに済む住人らからのコメントも殺到しています。どういう状況なのでしょうか。

 発端は、あるユーザーのひとつの投稿と添付画像でした。

「この濃い赤で塗った地域は用がないなら近づいてはならない」。

 添付画像は千葉県北西部をアップにした地図で、一部が赤く塗りつぶされています。要するに、“赤色エリア”は交通需要に対して容量が足らず、年中渋滞が発生しているという意味の投稿で、投稿からわずか1週間以内で表示回数は3600万を超え、9000以上のリポストと、2.6万を超える「いいね!」を記録。

 千葉県北西部の住民から共感を呼び、またたく間に拡散されることとなりました。

 投稿者が示した“赤色エリア”は、外環道と国道6号 水戸街道、国道16号、国道14号 京葉道路の4路線に挟まれた地域です。鎌ケ谷市全域を中心とし、松戸市の西側、柏市の南側、船橋市中・北部、八千代市の西側にあたります。

“赤色エリア”(画像はSNSユーザーの投稿をもとに、編集部が国土地理院 地理院地図を加工)
“赤色エリア”(画像はSNSユーザーの投稿をもとに、編集部が国土地理院 地理院地図を加工)

 では、この“赤色エリア”の問題点とは何なのでしょうか。まずは「高速道路の空白地帯」であることが挙げられます。

 最寄りは京葉道路か外環で、いずれの道路もよく混雑することから、そもそも“赤色エリア”に入るまでが一苦労です。

 そして高速道路が使えないので国道を使おうと考えるものの、国道ネットワークも貧弱です。

 唯一、外環道から“赤色エリア”ド真ん中の鎌ケ谷を経由し、北総線沿いに進んで成田までを結ぶ国道464号バイパス「北千葉道路」があるものの、鎌ケ谷から外環道までは事業化すらされておらず、高速からほど遠いため、意味がありません。

 そのほかは、国道296号 成田街道も“赤色エリア”を通るものの、京葉道路 花輪ICから八千代市にかけては、狭い2車線道路でいつも大渋滞です。それ以外に国道はなく、ただ挟まれているだけで、残すところは県道を通るしかありません。

 しかし、その肝心の県道も、凄惨たる様相を呈しています。

 この“赤色エリア”を通る県道は、市川から来る県道51号「市川柏線」と県道59号 木下街道、西船橋から北上する県道180号「松戸原木線」、京葉道路 花輪ICから296号と重複し、さらに北上する県道8号「船橋我孫子線(船取線・船取県道)」、県道57号「千葉鎌ケ谷松戸線」、県道288号「夏見小室線」と、いくつかのルートがあります。

 しかし、すべての路線がほぼ全線で狭い2車線のままであり、まったく容量が足りていません。

 特に“赤色エリア”中心の鎌ケ谷市への往来は過酷で、わずか1本しかない“赤色エリア”縦断ルートとなる船取線は、その有名な混雑ポイントを挙げると、「駿河台」や「金杉十字路」、「馬込十字路」「鎌ヶ谷駅東口」「初富」「粟野十字路」と枚挙にいとまがありません。

 鎌ケ谷市中心部から花輪ICまでのわずか11km程度の道のりは、混雑時は少なくとも1時間はかかるという劣悪ぶりです。

 木下街道や松戸原木線も同様であり、さらにこれら2路線はJRA中山競馬場があることから、休日のレース開催日には全く動きません。もちろん逃げ道・抜け道もありません。

 投稿者が「用がないなら近づいてはならない」といったのは、誇張表現でも何でもなく、この“赤色エリア”内の住民の総意ともいえる意見であり、急速に拡散されることになりました。

 投稿について寄せられたコメントも非常に多く、「わかりみしかない」「これはほんとうにこれ」「異常な渋滞地区ですよね」と大いに共感するコメントや、深刻な道路網の不足について「昔、船橋に住んでいて渋滞ひど過ぎて、ある意味精神鍛えられた」「生まれた時からそのエリアに住んでます。平日の朝夕通勤時間帯はもちろん、土日も日中は車での外出はしないです」「船橋市から出るのに1時間かかる」と、“赤色エリア”の住民と思われるユーザーからの意見も多く見られます。

 さらには、「以前西船橋駅から赤い地域を通って白井車庫まで行くバスに乗ったら渋滞で30分遅れました。やばすぎる」「車より徒歩の方が早く着く」「駅まで徒歩15分だがバスに乗ると30分」と、悲惨な状況を物語るコメントも。

 投稿には、熊谷 俊人 千葉県知事も引用で反応。周辺で事業が進む道路計画を地図で示したうえで、「このエリアの最優先課題の一つが道路整備であることは今の県政は十分に認識しています」と、“赤色エリア”の交通環境を整備することを強調しました。

 ひとまず、現状を大きく改善させる道路としては、「北千葉道路」の早期開通が待たれるところですが、ほかにも都市計画道路「船橋我孫子バイパス線」「南本町馬込町線」「千葉鎌ケ谷松戸線」など、キーになりそうな道路計画もさまざまあります。しかし、具体的に進んでいるものは少ないのが現状です。

 千葉県北西部住民にとって悲願となる“赤色エリア”の渋滞解消には、依然として相当な時間がかかりそうです。

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