道路の「ゼブラゾーン」走行や駐車は違反になる? 黄色線や類似表示に注意が必要の場合も
路面標示のゼブラゾーンは「車両の走行を誘導する必要がある場所」に表示されています。では、ゼブラゾーンを走行すると違反なるのでしょうか。
ゼブラゾーンの通行は違反になるのか
街中や高速道路の合流地点などで、白い斜線を見かけることがあります。一般的に「ゼブラゾーン」と呼ばれる路面標示で、正式名称を「導流帯」といいます。
交差点などの右折レーン手前や車線が増える手前、道路が分岐する所などの『車両の走行を誘導する必要がある場所』に表示されているこのゼブラゾーンですが、多くのドライバーはきちんと避けて走行しています。では、ゼブラゾーンを走行したらダメなのでしょうか。
ゼブラゾーンは、道路交通法の『道路標識、区画線及び道路標示に関する命令』で規定されています。これによりゼブラゾーンは『車両の安全かつ円滑な走行を誘導するために設けられた場所であること』とされています。
そのため、ゼブラゾーン=導流帯は読んで字のごとく、走行の流れを誘導するための物であり、法律上「侵入してはいけない」とは明示されていません。
街中を走行中に路上駐車車両を避ける際など、ゼブラゾーンを通行する可能性もあります。実際に、ゼブラゾーンを走行したら罰則があるのか、警察庁広報室に話を伺いました。
──ゼブラゾーンを走行した場合、罰せられることはありますか。
道路交通法上、導流帯の指示標示がある場所を通行することに対する罰則はありません。ゼブラゾーンの表示の意味は「車両の安全かつ円滑な走行を誘導するために設けられた場所であること」であり、その通行は禁止されていないものの、車両が通行することは想定されていません。
また、ゼブラゾーンの中には、区画線「道路中央線」や路線表示「追い越しのための右側部分はみ出し通行禁止」、道路標示「中央線」が設置されているものもありますから、場合によっては罰則の対象となります。
──ゼブラゾーン上に、駐車することは可能ですか。
ゼブラゾーンの意味は「車両の安全かつ円滑な走行を誘導するたに設けられた場所であること」であり、その場合における駐車は禁止されていないものの、車両が駐車することは想定されていません。
──ゼブラゾーンを走行して事故を起こした場合、罰則が重くなりますか。
車両の位置関係および安全確認の有無等について捜査を実施し、過失に基づく人身交通事故の場合は、事件送致となります。どのような過失になるかについては、事件ごとの捜査になるため、一般的なお答えはいたしかねます。