スバル新型「フォレスター」e-BOXER試乗 色々な意味でブレッド&バター! その意味とは

快適な2.5リッターエンジン

 そもそも300万円以上の価格帯であれば、個性や味や華やかさが欲しいところです。スバルの場合これまでは世界最高性能を持つアイサイトや、ライバルより飛び抜けてパワフルなエンジン、そして優れた4WD性能という個性や味や華やかさを持っていました。

フォレスターを楽しむ筆者(国沢光宏)

 最近では、アイサイト以上の性能を持つ自動ブレーキがたくさん登場していますし、エンジンはむしろ普通になった感じです。4WD性能もスバルと並ぶ老舗である三菱自動車やマツダに並ばれており、ハイブリッドシステムも簡易型で新鮮味がなく、新型「フォレスター」には飛び抜けた魅力が欲しかったところです。

 しかし、良くないクルマかと聞かれたなら即座に『そんなことないですよ』と筆者(国沢光宏)は答えます。低い回転域からトルクが出てくる2.5リッターのガソリンエンジン車は快適だし、e-BOXERと呼ぶハイブリッド車も実用燃費が良好です。

 何より新世代シャシ(スバル・グローバル・プラットフォーム)が持つポテンシャルの高さも魅力的。アイサイトの熟成した追従機能で快適にドライブできます。

 スバルのファンからすれば、大いに納得出来るクルマに仕上がっていると思います。ただ、クルマは安い買い物じゃないので、スバル以外のメーカーも候補として考えているなら、価格やスペックで良い勝負のマツダ「CX-5」や、間もなくデビュー予定のトヨタ新型「RAV4」などを見てから決めてもよいかもしれません。

 筆者としては、少なくともハンドル握ると大笑いするくらい楽しいターボエンジン搭載モデルを出すとか、アイサイトのバージョンアップなど期待しておきたいです。それも、なるべく早い時点で出して欲しいと思っています。

【了】

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