レクサス最小SUV 新型「UX」先行試乗 コンパクトでも上質な走りを実現! 都市に適したアーバン・クロスオーバー

GA-Cプラットフォームを採用し、コンパクトなボディでも上質な走りを実現

 走行フィーリングもしっとりとしています。クロスオーバーというモデルの中には、悪路を走破するような無骨なタイプも存在していますが、UXはそんな武闘派ではなく、あくまでもアスファルトの道をスムースに走るように開発されています。

レクサス 新型UX 250h

「UX」とは「アーバン・クロスオーバー」の略です。その名に相応しく、上質な走り味が特徴なのです。

 ボディはコンパクトであり、車高は低いのが個性的です。ひとつの塊感を強調したボディデザインですが、車高は決して高くはなく、よじ登るようにして室内に乗り込む必要はありません。女性でも身構えずに乗り降りできるモデルなのです。

 さらに特徴的なのは、サイズ感や室内の装飾などが洗練されていることです。室内はとても豪華な作り込みです。ただし、派手な装飾やこれ見よがしの演出はなく、あくまでも品の良さにこだわっています。

 開発責任者の加古慈さんはこう言います。

「ラグジュアリーとは、手間暇かけて食事にゆったりとした時間をかけて友人や家族と楽しむことだと思うのです」

レクサス 新型UXの開発責任者 加古 慈(かこ ちか)氏

 加古慈さんは、欧州駐在時に内装を担当した経験をUXに注いでいるのです。

 加古慈さんは女性ですから、女性的な視点も忘れていません。女性専用車ではまったくありませんが、着座点を低くして、自然なドライビングボジションが得られるように開発していながら、視界の広さは驚くばかりです。

 圧迫感はまったくなく、開放感があります。それでいて、四隅のタイヤの位置がドライバーに伝わってくるようにデザインされているのです。男性はもちろんのこと、小柄な女性が混雑した都内を走っても無用なストレスを感じることはなさそうです。

 UXが爆発的に売れることは間違いなさそうです。視点が高いのに、ドライビングポジョンはセダンをドライブするときのように自然ですし、それでいて取り回しがしやすいです。都内の高級ホテルに乗り付けても優雅に振る舞うことができますし、通勤や買い物などにも重宝します。それでいて、燃費が良いのです。

 経済性にも優れているのですから、これが支持されない理由は見当たらないのです。今年のヒット作であることは間違いありません。

【了】

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Writer: 木下隆之

1960年5月5日生まれ。明治学院大学卒業後、出版社編集部勤務し独立。プロレーシングドライバーとして全日本選手権レースで優勝するなど国内外のトップカテゴリーで活躍。スーパー耐久レースでは5度のチャンピオン獲得。最多勝記録更新中。ニュルブルクリンク24時間レースでも優勝。自動車評論家としても活動。日本カーオブザイヤー選考委員。日本ボートオブザイヤー選考委員。

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