日産が「新型エクストレイル」世界初公開! 6年ぶり全面刷新で斬新「黒マスク」の精悍「カクカクデザイン」に! 26年度中の国内発売にも期待大の「5代目」どんなクルマ?
日産が新型「エクストレイル」を世界初公開しました。注目は、日本独自の武器だった「e-POWER」の北米市場への投入です。いったいどのようなクルマとなるのでしょうか。
:ようやく次の段階に入った日産の電動戦略
日産は2026年4月14日、グローバル市場戦略などの長期ビジョンを発表するとともに、新型「エクストレイル/ローグ e-POWER」を世界初公開しました。
2025年3月、日産は今後の新型車投入計画について明らかにしており、そのなかで北米で2026年度に新型ローグの生産を開始すると明らかにしています。
ローグはエクストレイルの北米名で、併せて「e-POWER技術を北米に向けて初導入する」とも発表していました。
今回のフルモデルチェンジでまず押さえておくべきなのは、「北米主導」という開発体制です。
現行T33型エクストレイル(日本では4代目)もまずローグを軸に開発され、北米で2020年に先行発売されており、日本市場は2022年に後追いで導入されるなど、主導権は北米にありました。
しかし北米向けはVC(可変圧縮)ターボのガソリン車とする一方、日本向けなどは発電専用エンジンを備えたシリーズ式ハイブリッドのe-POWERと、その中身は市場ごとに作り分けられていたのがこれまでの戦略です。
そして今回、次期型ではついにそのe-POWERが北米市場でも本格展開されることになります。
これまで「日本の切り札」だった電動パワートレインを、世界最大級の北米市場へ投入するということです。
巨大な米国市場というグローバルでの電動化へ踏み込むことで、「電動技術を収益に結びつける」という、次なるフェーズへ進むことになります。

デザイン面では、従来の基本構成を踏襲しながらも、よりシャープで全体としてデジタル志向を強めた印象です。
従来の「Vモーショングリル」中心の造形から一歩進み、フラットでパターン化されたフロントフェイスが強烈な個性を放っています。
この意匠は2026年夏に登場予定の新型「エルグランド」などとも共通性も感じられ、ブランド全体での統一が意識されているようです。
インテリアは現時点で詳細が明らかになっていませんが、現行型で評価されている質感や静粛性を踏まえると、大きな方向転換は考えにくいでしょう。
基本的な完成度を維持しながら、表示系や操作系といったデジタル領域での進化が中心になる可能性が高いと考えられます。
一方で、今回日産が強く打ち出した「AIを活用した新しいモビリティ体験」については、少し冷静な見方も必要かもしれません。技術先行が過ぎれば、現場のユーザーが求める「道具としての使い勝手」とのズレが生じるリスクもはらんでいます。
注目の日本導入時期ですが、北米先行のスケジュールを鑑みると、2027年秋に開催される「ジャパンモビリティショー」のタイミングが、ひとつの現実的なラインとなるでしょう。
ただし、日産の国内シェア拡大も急務となっていることや、今回は日米で共通のパワーユニットとなることなどから、国内投入が北米と同時のタイミングとなる可能性もあるかもしれません。
日本ユーザーに対し、いち早くどのような価値を提示できるのかが大きく問われるところです。
※ ※ ※
期待の高まる新型エクストレイルですが、日本のユーザーにとって避けて通れないのが「さらなる価格の上昇」という切実な現実です。
現行型ですでに400万円前後がボリュームゾーンとなっていることを考えれば、さらなる高機能化をはたす次期型は、さらにハイエンドな領域へ踏み込む可能性が極めて高いといえます。
性能と戦略、その両面で真価が問われる新型エクストレイル。
性能だけでなく、その戦略全体が評価の対象となるモデルといえそうです。
Writer: 吉川 賢一
日産自動車にて11年間、操縦安定性-乗り心地の性能開発を担当。スカイライン等のFR高級車の開発に従事。新型車や新技術の背景にあるストーリーや、作り手視点の面白さを伝えるため執筆中。趣味は10分の1スケールRCカーのレース参戦、クルマ模型収集、サウナなど















































































