約460万円!? 日産新型「ラージSUV」登場! エクストレイルより大きなスタイリッシュモデル! 中国向け「NX8」予約開始
日産は2025年より中国専売のEVラインナップ「Nシリーズ」を展開しており、4月にはBEVセダン「N7」、11月にはPHEVセダン「N6」を発売。N7とN6に続くNシリーズ第3弾として2025年12月にはシリーズ初のSUV「NX8」を公開しています。2026年3月20日、日産は中国向け電動SUV「NX8」の予約受付を開始しました。
中国向け電動SUV「NX8」の予約受付を開始
2026年3月20日、日産は中国向け電動SUV「NX8」の予約受付を開始しました。
いったいどのようなクルマなのでしょうか。
日産は2025年より中国専売のEVラインナップ「Nシリーズ」を展開しており、4月にはBEVセダン「N7」、11月にはPHEVセダン「N6」を発売しました。
これらのモデルは日産が東風汽車と設立した合弁会社「東風日産」を主体として開発が進められ、独自のボディやシャシー、そして中国の消費者層を想定したシンプルで先進的なパッケージングが特徴です。
N7とN6に続くNシリーズ第3弾として2025年12月にはシリーズ初のSUV「NX8」を公開。
NX8のボディサイズは4870mm×1920mm×1680mm、ホイールベース2917mmと「エクストレイル」よりも大きく、日本でもかつて販売されていた「ムラーノ」の最新モデルに匹敵します。
フロントマスクはN6/N7と同じく上部に左右一体のイルミネーションを有し、その下にブーメラン型のヘッドライトユニットを配置するシンプルな造形です。
ボディは薄くするよりも比較的角ばったシルエットとなり、無駄なデザイン要素を廃しながらもしっかりと存在感が感じられます。
水平基調のテールライトは2064個のLEDユニットで構成されており、通常のテールライトの役割だけでなく、後続車に対するメッセージやグラフィックなども表示できる仕様です。
確かにデザインはN6/N7をそのままSUVに仕立てあげた印象ですが、単に「SUV版N6/N7」で終わらせない、独自の要素を兼ね備えています。
コックピットはダッシュボードとセンターコンソールがT字で交差する流行りのスタイルを取り入れており、ダッシュボード中央にある30インチ前後の大型ディスプレイが特徴のひとつです。
このディスプレイは2枚で構成され、右側は助手席側をカバーすることで助手席へのエンターテイメントも提供する形です。
センターコンソールは携帯端末用の無線充電パッドを先端に、2つにカップホルダーや、-6度から55度で調整可能な冷温庫も搭載。
これらの装備もすべて中国で流行している要素で、中国で販売されているほぼすべての最新EVで見かけます。

運転支援機能においてはNシリーズで初となるLiDARユニットを1基、フロントガラス上部に搭載しています。
これまでのN6/N7ではカメラをベースとしていた運転支援機能でしたが、レーザーを対象物へ照射して認識するLiDARを組み合わせることで、より確実で安全な運転支援機能を提供するとしています。
ソフトウェアはこれまで同様に中国の自動運転ベンチャー「momenta」が開発したレベル2+のものを搭載します。
1万項目のシチュエーションを想定したテストに加え、延べ80億km以上の走行データから学習したデータを用いることで、市街地と高速道路の両方で安全なNOA機能(システム側が運転操作の大部分を担うハンズオン自動運転)をアピールします。
これまでN6/N7はそれぞれ単一のパワートレインのみを設定していましたが、NX8では初めて電気自動車(BEV)と、発電用エンジンを備えるレンジエクステンダー付きEV(EREV)の二刀流で展開されます。
BEVモデルでは容量73 kWh(CLTC航続距離565 km)の下位グレード、そして81 kWh(650 km)の上位グレードを用意。
上位グレードでは車載バッテリー大手「CATL(寧徳時代)」が開発した最新型の5C(理論値で従来比5分の1で充電可能)リン酸鉄リチウムイオンセルを採用、800 V高電圧プラットフォームと合わせることでほんの十数分で10-80%を充電完了するとしています。
一方、EREVモデルはN6に搭載されているNR15型1.5リッター直列4気筒エンジンにターボチャージャーを加えた「NR15T」エンジンを搭載、それに容量37.4 kWhもしくは43.2 kWhのバッテリーを組み合わせています。
EREVの上位モデルでの総合航続距離は1450 km(純電動航続距離310 km)と、日常使いのみならず、大人数を乗せた大旅行も可能な性能となっています。
駆動用モーターはBEVもEREVも上位グレードは出力335 hp、下位グレードではそれぞれ288 hp/261 hpと細かな違いがありますが、駆動方式は全グレード共通で前輪駆動となります。

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肝心の価格ですが、今回の発表会では明かされず、これまでと同様に「20万元(約460万円)クラス)」と予告するにとどまりました。
発売時期は2026年4月ごろと言われており、その際に実際の販売価格も明かされることでしょう。
20万元でも内容を考えれば十分に安いですが、中国勢に対する競争力をアピールすべく、下位グレードはさらに安い18万元(約410万円)前後から販売される可能性もあります。
日産の中国向けBEVセダン「N7」は登場直後より大きな注目を浴び、2025年8月には月間販売台数1万台を突破しました。
日系メーカーのEVとして異例のヒットを記録していたものの、秋以降は台数を落とし、2025年12月には2000台を下回っています。
一方で遅れて投入されたPHEV「N6」は9.99万元(約231.1万円)という驚異的な安さで登場、2025年12月には6822台を記録するなど、日産のラインナップ内での共食い状態となっています。
何かと暗い話題が続く日産の経営状況ですが、中国では現地開発の専売車種をコンスタントに投入し続けている点は大きく評価できます。
NX8は日産初の中国向け電動SUVということもあり、競争が激化する中型SUV市場にてどれほどプレゼンスを発揮できるかが注目されます。
Writer: 中国車研究家 加藤ヒロト
下関生まれ、横浜在住。2017年に初めて訪中した際に中国車の面白さに感動、情報を集めるうちに自ら発信するようになる。現在は慶應義塾大学環境情報学部にて学ぶかたわら、雑誌やウェブへの寄稿のみならず、同人誌「中国自動車ガイドブック」も年2回ほど頒布する。愛車は98年式トヨタ カレン、86年式トヨタ カリーナED、そして並行輸入の13年式MG6 GT。












