乗客が怪我!路線バスで暴走事故発覚! 中国製EVバスでトラブル多発か 「EVバスの墓場」で話題のEVMJとは【独占取材】
全国に導入が進むEVモーターズ・ジャパンのEVバスで、ブレーキが効かなくなる致命的な欠陥が発覚しました。補助金優先で未完成のまま出荷された中国製EVバスは、関東地方の運行バスでも乗客が骨折の重傷を負う暴走事故を引き起こしています。リコールもせず隠蔽を図る輸入元のずさんな実態などに迫ります。
まさか関東地方の路線バスで…ブレーキ効かず暴走事故発生!? 事故の衝撃で骨折し長期入院も
筆者(加藤久美子)のもとには毎日のように、EVMJの社員や元社員、バス会社の関係者、EVMJの近所に住む人やバスの乗客にいたるまで様々な情報提供や内部告発が届きます。
このような中、先日、EVMJ関係者から届いた内容は非常に衝撃的でした。
関東地方で運行されている路線バス(ウィズダム製小型EVバス)で人身事故が起きていたことを告げる内容でした。
事故発生は2025年夏のことでフットブレーキが効かなくなり、前方車両に衝突する直前でやっと急停車。
その衝撃で最後部の真ん中に座っていた乗客が座席から投げ出され、腕と脚を骨折して入院する事態になったのです。
これまで多数の不具合について公益通報に相当する情報提供を受けてきましたが、実際に人身事故、それもかなりの重傷事故が起きていたことは筆者も初めて知りました。
しかし、取材を進めていくうちに、全国のバス会社で同様の症状が出ていることが判明しています。
ウィズダム製小型6.99mだけではなくウィズダム製中型8.8mやウィズダム製大型10.5mでも「回生ブレーキをオフにして走行するとフットブレーキが効かなくなり、ブレーキを踏めば踏むほど加速が増してペダルではコントロールできなくなる」という状況になるとのこと。
合計10社のバス会社に確認したところ、フットブレーキが効かなくなる共通の条件が「回生ブレーキをオフにして走行していた」ことだとわかりました。
回生ブレーキとは、電気自動車特有の制動システムでエンジン車でいうところのエンジンブレーキに似た機能です。
EVMJバスの不具合の中には回生ブレーキに関する報告も非常に多いのですが「フットブレーキ効かずに暴走」は回生ブレーキをオフにしているときに発生する頻度が高いようです。
全国のバス会社に聞いた結果をまとめます。
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・回生ブレーキはoffにせず、SOC(充電量)93-4%以下で走行すること。充電量が高いと回生ブレーキが効かなくなる。(九州地方のバス会社)
・回生ブレーキoffでも問題なくフットブレーキが作動するバスもある。プログラムの更新ができていれば暴走は起こらない。(関東地方の自治体)
・EVMJではこのプログラムの更新作業はできない。中国メーカーにしかできないので数か月かかる。(複数のバス会社)
・ウィズダムは全車種で回生ブレーキ関係のトラブルある。ブレーキがおかしいと申告してもEVMJかららは『状況が再現できなかったら様子見』と言われて何も対策できてない。(関西地方のバス会社)
・EVMJからは「システム改修での対応が難しい。日本ではできない」と言われた。満充電しない解決方法で何とか乗り切っている。(EVMJバスを入れている九州地方の自治体)
・回生レバーを使用せずアクセルを強く踏み込んだ直後にブレーキペダルを踏み込んでもブレーキがきかず逆に加速する。対策のソフトウェアを入れて改善された。(関東地方のバス会社)
・当社ではそのような事象は起きていない。ソフトウエア対策済みだと思われる(四国地方のバス会社)
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この不具合は国交省にリコールが届けられたブレーキホースの欠陥よりもはるかに危険性が高いものです。
それにもかかわらず、暴走事故がおきたウィズダム製小型バスを含め特に対策を講じることなく、現在も運行しているバスがたくさんあると考えられます。
輸入販売したEVMJは暴走トラブルを認知していながら、現在までリコールはもちろん、注意喚起や警告すら発していません。
そればかりか骨折で長期入院という重大な事故であったにもかかわらずEVMJ社内での共有はなし。社内でも共有されていませんでした。
なお、重傷者が出た暴走事故は、自動車事故報告規則 第2条第3号にて報告義務がある事故に相当します。
関東運輸局に確認したところ、「どのような事故報告が出ているかは開示請求をしてください」とのこと。開示請求の結果が出たら、続報を予定しています。
このようにEVMJが展開するEVバスには様々なトラブルが出ており、今後も注視していきます。
Writer: 加藤久美子
山口県生まれ。学生時代は某トヨタディーラーで納車引取のバイトに明け暮れ運転技術と洗車技術を磨く。日刊自動車新聞社に入社後は自動車年鑑、輸入車ガイドブックなどの編集に携わる。その後フリーランスへ。公認チャイルドシート指導員として、車と子供の安全に関する啓発活動も行う。








































