日本初公開! まるでエスティマ!? タマゴ型デザインが映える「“超静音”キャンパー」登場! 車中泊で「家電フル稼働」も可能な「ヒョンデ ST1」ホワイトハウスが出展
幕張メッセで開催された「ジャパンキャンピングカーショー2026」では、韓国生まれの商用EVであるヒョンデ「ST1」が、次世代キャンピングカーのベース車として初公開されました。なぜ商用EVがキャンピングカーショーで展示されたのでしょうか。
常識を覆すヒョンデの商用バン「ST1」の衝撃
日本市場で販売・流通しているキャンピングカーは、ベース車がトラックや1BOXバンということもあって、エンジンを搭載したモデルが多く、電気のみで走る純EV化はほぼ進んでいない印象です。
電動化の一翼を担うハイブリッド車も、ベースがミニバンであるなど、わずかな条件に限られています。
そんな中、輸入車ディーラーの運営や中古車販売・キャンピングカーの製造販売などを行うホワイトハウス(愛知県)は、2026年1月30日から2月2日まで、幕張メッセ(千葉市美浜区)で開催された「ジャパンキャンピングカーショー(JCCS)2026」で、韓国・ヒョンデの商用EV「ST1」を初展示し、来場者の熱い視線を浴びていました。
ST1は、2024年4月から韓国で発売を開始したBEV(バッテリーEV:電気自動車)で、ヒョンデでは都市物流や業務用途に最適化したPBV(Purpose-Built Vehicle:目的特化型車両)と称しています。
斬新なキャビンのデザインは、往年のトヨタ「エスティマ」を思わせる同社のタマゴ型ミニバン「スターリア」から流用されています。
スターリアにも2026年1月にEVモデルが発表されたばかりですが、世界を見回しても類を見ないクリーンかつシンプル、未来的でグラフィカルな意匠は、EVのイメージによく似合っています。
なお欧州市場では、同年9月から世界的な商用車メーカーのイベコが「eMoovy」としてST1の発売を開始しています。

今回JCCS2026に展示されたST1は、キャビンから後ろに箱型ボディを架装した「標準カーゴモデル」。前輪をモーターで駆動することで、荷室の床面高約38cmという驚きの低さを実現しました。
全長5625mm×全幅2015mm×全高2230mmというボディサイズは、都市部での使い勝手を考慮したものです。
ホワイトハウスでは、このほか何も架装しないシャーシキャブや、カーゴ冷凍モデル、荷室屋根を高くした特装ハイトップモデルをラインナップ。
物流・移動販売やサービスカーなど、幅広い用途に対応するビジネスプラットフォームとして活用されることを想定しています。
ST1の高い展開性は、キャンピングカーのベース車両としても優れたポテンシャルがあり、会場で国内初公開が行われました。
展示車は宅配便のパネルバンのような「ハコ」を背負った簡素な格好でしたが、会場でも実際に架装したイメージをパネルで紹介するなど、ポテンシャルの高さを示していました。
キャンピングカーのEVだと「航続距離や使い勝手はどうなのだろう」という声があがると思いますが、ST1は76.1kWhの大容量バッテリーを搭載し、約300km(本国値)の航続距離を確保しています。
そして何よりもEVキャンピングカーにはメリットが多い、と会場のホワイトハウスのスタッフは話します。
「ここ近年はキャンピングカーで快適に過ごすために家庭用エアコンやヒーターなどを用いることが増え、ポタ電やサブバッテリーによる電力供給が行われるようになりました。
ところが電源が取り出せるEVなら、クルマそのものが電源となります。
電源の残量を気にせず、エアコンやヒーター、家電を使うことができます。そして移動時も無音で、居住空間も静かで快適です」
EVは少しずつ普及が進んでいるものの、航続距離の問題などネガティブな印象が未だにあります。
配送に使うクルマやシティコミューター、軽自動車には向いているが、長距離移動をするような大型トラックには不向きなど、車種によってメリット・デメリットもあります。
移動も楽しみのひとつであるキャンピングカーにEVは合わないのでは、と考えがちかもしれません。
しかし景色がキレイな場所でも排気ガスを出さないクリーンな乗り物であること、高い給電能力を持つこと、EVならではの低い床面がもたらす高い拡張性があることなど、EV とキャンピングカーには高い親和性があると感じました。
次世代キャンピングカーの第一歩となる任務も帯びて日本に上陸したST1。キャンピングカーのEVシフトも含め、今後の展開に目が離せません。
Writer: 遠藤イヅル
1971年生まれ。自動車・鉄道系イラストレーター・ライター。雑誌、WEB媒体でイラストや記事の連載を多く持ち、コピックマーカーで描くアナログイラスト、実用車や商用車・中古車、知られざるクルマの記事を得意とする。

















































































