中国生まれの「“軽”スーパーハイトワゴン」まもなく発売! 日本専用設計の「背高」×売れ筋「スライドドアモデル」に! 中国大手BYDの軽EV「新型ラッコ」は“日本車の脅威”となるのか
中国の大手自動車メーカーBYDは、日本市場に向けて開発した軽EV「ラッコ」を2026年夏に発売する予定です。2025年11月に発表され、「ジャパンモビリティショー2025」ではプロトタイプが披露されるなど、すでに大きな話題を呼んでいます。
日本一の売れ筋「軽スーパーハイトワゴン」カテゴリーに真っ向勝負をかける!
軽自動車は日本独自の規格であり、これまで国内メーカーが市場を独占してきました。
そこに中国の大手自動車メーカーBYDが参入するということで、業界内外から注目が集まっています。一体どのようなクルマなのでしょうか。
新型ラッコは、軽スーパーハイトワゴンタイプのEVとして設計されています。
ボディサイズは全長3395mm×全幅1475mm×全高1800mmで、これは日本国内の新車市場でダントツの1番人気を維持し続けるホンダ「N-BOX」とほぼ同じ大きさです。
ドア構成も日本市場を強く意識しています。
フロントドアは一般的なヒンジドアで、リアドアは両側スライドドアを採用しており、この点も日本の軽スーパーハイトワゴンの定番スタイルと同じです。
利便性と使い勝手を最優先に考えた設計といえるでしょう。

エクステリアデザインは、EVらしいグリルレスのフロントフェイスを採用し、全体的にシンプルで洗練された印象に仕上げられています。
プロトタイプモデルを一見しただけでは日本メーカーの軽自動車と見間違えるほど、日本市場に溶け込むスタイリングとなっています。
インテリアについても「日本のニーズ」が徹底的に研究されてきました。
運転席と助手席には大きめの収納スペースを確保し、シートバックにはカップホルダー付きのトレーを装備するなど、日本の軽自動車でおなじみの機能や装備がしっかりと盛り込まれています。
インストルメントパネル周りには、2枚の大型液晶パネルが配置されています。
1枚はメーターパネル、もう1枚はインフォテインメントシステム用のディスプレイとして機能します。各種機器の操作を集約することで、使いやすさとデザイン性を高いレベルで両立させているのが特徴です。
さらに便利なパワーシート機能も搭載されています。ただし、グレードによって装備内容が異なる可能性もあるため、詳細は今後の発表を待つ必要があります。
新型ラッコは、街中での取り回しやすさを重視した前輪駆動を採用しました。パワーユニットに関しては、ユーザーのライフスタイルに応じて選択できる2種類のバッテリーが設定される予定です。
まず「スタンダード」モデルでは、約20kWhのバッテリーを搭載し、200kmを超える航続距離を実現します。
日常的な買い物や通勤など、近距離の移動が中心のユーザーには十分な性能といえるでしょう。
一方、より長距離の運転にも対応したい方には「ロングレンジ」モデルが用意されています。
こちらは約30kWhまでバッテリー容量が拡大され、300kmを超える航続距離が可能になる見込みです。
週末のドライブやちょっとした遠出にも安心して使えるスペックとなっているでしょう。
BYDにとって初めての軽EV「ラッコ」は、2026年夏の導入を目指して準備が進められています。
これまで日本メーカーが独占してきた軽自動車市場において、海外メーカーであるBYDがどこまで消費者の支持を獲得できるのか、注目です。
日本向けに徹底的にローカライズされた仕様や、選択可能なバッテリーオプション、そして競争力のある価格設定が実現できれば、市場に新しい風を吹き込む存在となるかもしれません。
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日本独自の規格であり、乗用車の4割近くを占めている軽自動車市場にいま、「EVシフト」という大きな変化の波が訪れようとしています。
国産の軽EVは、すでにベーシックな商用バンや軽ハイトワゴンとして、複数メーカーから発売されています。
しかしラッコに直接対抗できるような、売れ筋の軽スーパーハイトワゴンカテゴリーに属するようなEVモデルは、現段階ではひとつも存在していません。
BYDの軽EV参入は、日本の自動車業界にとっても重要な転換点となる可能性を秘めているのです。
Writer: 赤羽馬
金融業・自動車ディーラー営業マンを経て、ライターとして独立。幼少期からの自動車カタログ収集癖あり。エンドユーザーに役立つ話や経済・金融とクルマに関する情報を発信中。

































