トヨタ「GR86」より安い!? 300万円以下の高級外車「ポルシェ」“2人乗り”オープンカーどんなモデル? 全長4.3mボディに「水平対向エンジン」搭載! 走りがイイ“格安”ボクスターとは
トヨタ「GR86」は、新車300万円を切るモデルもあるコスパの良いスポーツカーですが、中古車市場には、それよりも安い価格で狙える高級外車「ポルシェ」が存在します。いったいどのようなモデルなのでしょうか。
憧れの「ポルシェ」が300万円以下で手に入る?
トヨタ「GR86」のエントリーグレード「RC」の新車価格(消費税込)は293万6000円と、非常にコスパの良いスポーツカーです。
いっぽう、中古車市場では300万円を切る価格帯で、新車では手が届かない高嶺の花である高級外車「ポルシェ」のスポーツカーがあります。
そのモデルとは、ポルシェのオープン2シーター「ボクスター」です。ボクスターは、ポルシェのラインナップにおけるエントリーモデルとして1996年に初代「986型」がデビューしました。
車名の由来は、搭載される水平対向エンジン(ボクサー)と、オープンモデル(ロードスター)を組み合わせた造語です。

兄貴分である「911」がリアエンジン・リア駆動(RR)であるのに対し、ボクスターはエンジンを座席のすぐ後ろに搭載するミッドシップレイアウト(MR)を採用しています。これにより、911以上にニュートラルで軽快なコーナリング性能を持つことが最大の特徴です。
また、ミッドシップレイアウトの恩恵で、フロントとリアの2カ所にトランクを持ち、実用性が意外に高いことも特徴のひとつです。
現行モデルは2016年に登場した第4世代「982型」で、通称「718ボクスター」と呼ばれます。環境規制対応のため、エンジンが伝統の自然吸気6気筒からダウンサイジングされた水平対向4気筒ターボへと変更されました(一部上位グレードを除く)。
絶対的な速さとトルクは大幅に向上していますが、新車価格(消費税込)は968万円からと、おいそれとは手が出ない価格帯になっています。
しかし中古車市場に目を向けると、2代目となる「987型」の後期モデルであれば、総額300万円台前半で狙える個体が存在します。
987型ボクスターは2004年に登場しましたが、今回注目するのは2008年末から2009年初頭にかけてビッグマイナーチェンジを受けた後の後期モデルです。
ボディサイズは全長4340mm×全幅1800mm×全高1290mm。全幅が1800mmジャストという、現代のスポーツカーとしては非常に扱いやすいサイズが魅力です。
この後期型(2009年モデル以降)の最大の特徴は、ATが従来のトルコン式「ティプトロニックS」から、デュアルクラッチのPDKへ進化した点にあります。これにより、ダイレクトで素早い変速が可能となり、走りの質が劇的に向上しました。
300万円台の予算で現実的に狙えるのは、年式が新しいものでは2009年から2011年式の2.9リッター水平対向6気筒モデルが中心となります。
ベーシックグレードの“ボクスター”に搭載されるエンジンは、排気量が前期の2.7リッターから2.9リッターへと拡大され、最高出力255psを発揮します。
上位グレードの「S」とは異なりポート噴射のままでしたが、非常に軽快に吹け上がるフィーリングを持ち、当時の新車価格(消費税込)は、ボクスターが625万〜672万円でした。
もう少し予算を許容できるなら、上位グレードの「ボクスター S」も視野に入ります。こちらは3.4リッターの水平対向6気筒エンジンを搭載し、この後期型から直噴システム(DFI)を採用。出力が310psへと向上し、燃費とパワーを両立させています。
ベースグレードに対し、赤いブレーキキャリパー、デュアル出しのマフラー、18インチホイールなどが装備され、より戦闘的なルックスと性能を誇り、当時の新車価格(消費税込)はボクスターSが772万〜819万円でした。
なお、この世代には軽量化に特化した「ボクスター スパイダー」も2009年11月に受注が開始され、当時の新車価格(消費税込)は6速MTが866万円、7速PDKが913万円で、中古車市場でも1000万円超えと別格の相場となっています。
中古車市場の状況を見ると、新しいものでは2009年から2011年式が、走行距離は少ないものでは7万キロ前後の個体が、車両本体価格200万円台後半から見つけることができます。
諸費用を含めた支払総額でも300万円台前半に収まるケースが多く、GR86の新車価格と競合する現実的な選択肢となっています。もちろん、年式相応の経年劣化やメンテナンスのリスクは考慮する必要があります。
しかし、GR86のエントリーグレードと同等の価格で、憧れの「ポルシェ」オーナーになれること、そして今や希少となった”自然吸気フラットシックス”のオープンカーを味わえることは、何物にも代えがたい魅力といえるでしょう。
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かつては高嶺の花で手が届かなかったボクスターも、300万円を切る価格で手に入るようになりました。今回ご紹介したモデルなら、それほど古くもなく故障リスクも昔ほどではありません。
この価格帯の国産車で魅力的なモデルがないと感じるなら、ラグジュアリースポーツのボクスターも選択肢に入れてみてはいかがでしょうか。
Writer: 佐藤 亨
自動車・交通分野を専門とするフリーライター。自動車系Webメディア編集部での長年の経験と豊富な知識を生かし、幅広いテーマをわかりやすく記事化する。趣味は全国各地のグルメ巡りと、猫を愛でること。




































