日産の「“軽”フェアレディZ」!? めちゃ小さな「本格スポーツカー」がスゴイ! ちゃんと“後輪駆動”で走るエンジン車! 職人の「手作りボディ」採用した斬新「ダットサンベビィ」に大注目!
かつて日産が開発した「ダットサンベビィ」とは一体どんなモデルで、なぜ製造されたのでしょうか。この歴史的なモデルを振り返ります。
日産の「“軽”フェアレディZ」が凄い!
タカラトミーグループのトミーテックは、大人のためのミニカーシリーズ「トミカリミテッドヴィンテージ」の新製品として、児童厚生施設「こどもの国(神奈川県横浜市)」とのコラボレーションモデルを発表しています。
ラインナップは「こどもの国×TLV ダットサンベビィ 6号車(白)フィギュア付」と「こどもの国×TLV ダットサンベビィ レストア車(赤)フィギュア付」の2種類で、2026年4月に発売される予定です。
ミニカーファンのみならず、オールドカーファンからも注目を集めるこの「ダットサン ベビィ」とは、一体どのようなクルマなのでしょうか。

ダットサン ベビィは、1965年の「こどもの国」開園に合わせ、日産が開発・寄贈した「子ども専用の自動車」です。
遊園地のゴーカートのような遊具ではなく、交通教育を目的とした「本物の自動車」として設計されたのが最大の特徴です。
当時、同園には「こどもの交通訓練」というプログラムがあり、講習を受けた子どもには「こども自動車の会 会員証」が交付されました。
この免許を持つ子どもだけが、園内に設けられた全長1.6kmの本格的なコースで、このダットサン ベビィを運転することが許されたのです。
車両の開発は、当時「コニー・グッピー」という軽トラックを製造していた愛知機械工業の協力を得てスタート。
グッピーのコンポーネントをベースに、日産が子ども用に再設計し、寄贈された100台の車両はほぼハンドメイドで製作されました。
完成したダットサン ベビィのボディサイズは、全長2960mm×全幅1420mm×全高1245mmと、現代の軽自動車よりもさらにコンパクト。
しかし、そのスタイリングは実に本格的です。
デザインを担当したのは、後に初代「フェアレディZ(S30型)」を手掛けることになる日産のデザイナー、松尾良彦氏と言われています。
愛らしくもスポーティなその佇まいは、まさに「小さなスポーツカー」と呼ぶにふさわしい完成度を誇っていました。
メカニズム面も妥協がありません。パワーユニットには199ccの2サイクル単気筒エンジン(最高出力7.5馬力)を搭載し、後輪を駆動。
子どもでも操作しやすいよう、2ペダル式のトルクコンバーター(オートマチック)が組み合わされました。
安全面にも配慮が行き届いており、最高速度は30km/hに制限されていました。
時速20kmを超えると警報ブザーが鳴り、30kmに達するとエンジンが自動停止するリミッター機構を採用。
また、万が一の際に助手席の同乗者(指導員や保護者)がブレーキをかけられるよう、ブレーキペダルが助手席側まで延長された構造となっていました。
足回りに至っては、フロントにウィッシュボーン式、リアにナイトハルト式トレーリングアームを採用した「4輪独立懸架」という、当時の大衆車顔負けの豪華な仕様となっていました。
こうしてダットサン ベビィは、1973年に車両の老朽化によりアトラクションが終了するまで、のべ20万人もの子どもたちに運転の楽しさと交通ルールを教え続けました。
アトラクション終了後、長らく現存車両は失われたと思われていましたが、後に日産社内の有志ボランティア「名車再生クラブ」の手によってレストアが施され、見事に復活。
現在はその貴重な姿を「日産ヘリテージコレクション」で見ることができます。
このように、かつての子どもたちに夢を与えた小さな名車が、今度は精密なミニカーとして手元に蘇ることになります。
昭和のモータリゼーションを彩った一台として、再び注目が集まりそうです。
Writer: くるまのニュース編集部
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