“手組み”の2リッターエンジンで「680馬力」! 全長4.7m級の「四駆SUV」がスゴい! スーパーカー並スペックの「高性能モデル」! 専用の“豪華装備”もスゴすぎるメルセデスAMG「GLC 63 S」とは?
2024年の日本導入時、そのスペックが大きな注目を集めたメルセデスAMG「GLC 63 S E PERFORMANCE」。F1直系のテクノロジーで武装したこのモデルの真価とは。
排気量を半分にして「出力」を高めた新パワーユニット
2026年現在、ハイパフォーマンスSUV市場では電動化技術の競争が激化しています。
その中で、2024年2月に日本導入が発表された、メルセデスAMG「GLC 63 S E PERFORMANCE(GLC 63 S Eパフォーマンス)」の存在感は、今も色褪せることがありません。
これは、Cクラス譲りの扱いやすさで世界的ベストセラーとなったミドルサイズSUV「GLC」の頂点に位置付けられるモデルです。
コンセプトは、まさに”F1テクノロジーの公道展開”を掲げています。先代モデルまでは、4.0リッターV8ツインターボエンジンがその圧倒的なパワーの象徴でした。
しかし、現行型ではエンジンを2.0リッター直列4気筒へ変更。気筒数と排気量を半分に減らしながら、電動化を組み合わせることで高い総合性能を実現するという、従来とは全く異なる方向性へ踏み出しました。

デビュー当時、SNSなどではV8からの転換を惜しむ声があるいっぽう、システム最高出力680馬力という驚異的な数値に驚く反応も見られました。
エクステリアは、ハイパフォーマンスモデルとして圧倒的な存在感を放っています。
フロントにはAMGの象徴である垂直ルーバーを備えた「パナメリカーナ・グリル」が鎮座。
全長4750mm×全幅1920mm×全高1635mmのボディに専用パーツや大径ホイールを装備し、標準モデルとは異なるワイド&ローのスタンスを強調しました。
フロントフェンダーの「TURBO E PERFORMANCE」エンブレムが、高度に電動化されたモデルの証となっています。
インテリアもスポーティな仕立てで、グリップ部に走行モード切り替えスイッチを備えた「AMGパフォーマンスステアリング」を設定。12.3インチのコックピットディスプレイが、デジタルとスポーツの融合を演出しています。
そして、このクルマの最大の特徴はパワートレインにあります。
搭載されるエンジンは、熟練のマイスターが手作業で組み上げる“One man, One engine”の哲学を受け継いだ、2.0リッター直列4気筒ターボの「M139型」です。そのエンジンカバーには、担当マイスターのサイン入りプレートが輝きます。
単体でも量産4気筒として世界最高峰レベルの476馬力を発揮しますが、ここにF1由来の「電動エグゾーストガス・ターボチャージャー」を採用しました。低回転域でも電気モーターがターボを補助することで、レスポンスの遅れを極限まで抑える狙いがあります。
さらにリアアクスルには、最高出力204PSの電気モーター、2速トランスミッション、電子制御LSDを一体化した「EDU(エレクトリック・ドライブ・ユニット)」を搭載しました。
これらが統合されたシステム総合出力は、最高出力680馬力、最大トルク1020Nmに到達。0-100km/h加速は3.5秒と、重量級のボディを感じさせない瞬発力を実現しています。
その一方で、燃費はWLTCモードで9.8km/Lが公表されており、これだけの出力を持ちながら日常使いも許容する二面性を秘めています。
このパワーを路面に伝えるため、駆動方式には前後トルク配分を連続可変させる四輪駆動システム「4MATIC+」を採用。加えて、ロールを抑制する「AMG ACTIVE RIDE CONTROL」が高い走行性能を支えています。
また、最大2.5度の後輪操舵を可能とするリア・アクスルステアリングが設定され、高速域での安定性と、駐車場などでの取り回しの良さを両立しました。
先進装備も充実しており、対話型インフォテインメント「MBUX」にはAMG専用グラフィックを用意。フロント下部の路面を透かして表示する「トランスペアレントボンネット」機能も装備されています。
価格(消費税込)は発売時に1780万円と案内され、その後の改定を経て最新のプライスリストでは1840万円(2026年1月仕様)となっています。
決して安価ではありませんが、F1直系の最新技術が投入された唯一無二のハイパフォーマンスモデルを手に入れる対価と考えれば、十分な説得力があるといえるでしょう。
Writer: 佐藤 亨
自動車・交通分野を専門とするフリーライター。自動車系Webメディア編集部での長年の経験と豊富な知識を生かし、幅広いテーマをわかりやすく記事化する。趣味は全国各地のグルメ巡りと、猫を愛でること。













































