どんな道でも気持ちよく安心して走れる! FIT e:HEV Modulo Xはベースモデルと何が違うのか…その真価をロングドライブで検証【PR】
匠の技をひと手間加えることで、Honda車の「味」をより引き立たせた純正コンプリートカー「Modulo X」。今回はそんなModulo Xシリーズに用意された「FIT e:HEV Modulo X(フィット イー エイチイーブイ モデューロエックス)」の真価をロングドライブで検証します。ハンドルを握るのはモータージャーナリストの山本シンヤ氏、助手席には2022年のModuloスマイル・新唯さんを乗せて三重県に向かいます。
FIT e:HEV Modulo Xの真価を測るためロングツーリングに出発!
Modulo Xとは、Honda車を知り尽くしたエンジニアが匠の技をひと手間加えることで、Honda車の「味」をより引き立たせた純正コンプリートカーです。2013年にN-BOXを導入して以降、主要なモデルに設定。すでに累計1万4000台以上のモデルが世に出ています今回はその最新作となる「FIT e:HEV Modulo X」を紹介したいと思います。
すでに筆者はサーキット(袖ヶ浦フォレストレースウェイ)や開発テスト場の1つである群馬サイクルスポーツセンターと言った過酷なステージで試乗済みですが、Modulo Xに共通する走りの方向性「誰がどんな道で走っても、安心して気持ちよく走れる」を確かめるために、今回はロングツーリングを実施しました。
「ロングツーリングなら1000kmは走りたいですね」と編集担当が選んだ目的地は三重県。Hondaにとっても関わり深い街の1つです。
問題は「誰が乗っても」と言う部分ですが、今回は悩みに悩んだ結果、2022年のModuloスマイル・新唯(あらた・ゆい)さんと一緒に行く事に。「それは職権乱用じゃないか!?」とお怒りのファンもいるでしょうが、ModuloスマイルはModuloの伝道師なので、「FIT e:HEV Modulo Xの魅力・実力は、身を持って体感しておいたほうがいい」と思ったわけです。
ワークスコンプリートカーに精通する筆者の“親心”のようなものです(笑)。
カワイイ「FIT」がキリッ!スポーティなエクステリア
取材当日、東京の集合場所で唯さんと合流。出発前にクルマの周りをグルっと一周した唯さんに、FIT e:HEV Modulo Xの印象を聞いてみました。
「カワイイ印象が強いFITですが、Modulo Xはキリッとしていますね。私はスポーツカーが大好きなので、その目線で見るとModulo Xのほうが魅力的に見えます」。
エクステリアは専用の前後エアロバンパーと専用のフロントグリル(ダーククロームメッキ仕様)、専用のテールゲートスポイラーなどが装着されています。
これらによりホノボノ系のFITを精悍な印象に変えていますが、実は空気の力を味方につけて操縦安定性を高める効果を備えた「機能部品」としての採用がされているのです。
Modulo Xだけに許されたブラック/ボルドーレッドのインテリアコーディネイト
まずは首都高速を抜けて東名自動車道に向かいます。
「そういえば、ブラック/ボルドーレッドのインテリアコーディネイトはModulo Xのみの設定なんですよね?」と唯さん。
おっ、事前に勉強してきてましたね(笑)。
FIT e:HEV Modulo Xはノーマルの「LUXE」をベースに、ステアリングホイール/コンビシート(本革/ラックス スェード)/セレクトレバー/パワースイッチ/インテリアパネルなどが専用品に変更。シートはノーマルで好評のボディスタビライジングシートですが、表皮はラックスエード/本革というModulo X専用です。ちなみにラックスエードは滑りにくい素材で、運転中に体をより支えてくれる効果も持っています。
空力とダンパーチューニングでコンパクトカーとは思えない安定感を実現
東名自動車道の大井松田~御殿場間は高速コーナーが続きますが、微小舵角でもスッと反応する応答性を備えたステア系、無駄な動きが抑えられた上にまるで前後重量配分が改善されたかのような4輪を効果的に使った一体感の高いハンドリングは、コンパクトハッチながらより大きなサイズのクルマに乗っているような安定感を見せます。
これらはModulo Xの真骨頂である実効空力とダンパーチューニング、そして剛性バランスにこだわったアルミホイールの相乗効果によるもの。乗り味のベンチマークは某欧州メーカーのコンパクトハッチのホットモデル、”GTI”と聞いて納得。
御殿場ジャンクションから新東名に。ここからはHondaSENSING(ホンダセンシング)の車線維持支援システム(LKAS)を活用して走行しましたが、まるで制御を変えたかと思うくらいの直進安定性の高さと無駄な動きをしない/させないと言う外乱感受性の高さ、更に目線がブレにくいフラット感の高さといい意味で重厚に感じる乗り味です。
この辺りは実効空力が効いていると思いますが、ダウンフォースのように抑えつけられている感覚ではなく、空気でボディ全体を包み込む→クルマの遊びが減る→操縦安定性に効くと言うイメージでしょう。
助手席の唯さんは……あれっ、瞼が閉じています。筆者は同乗者が寝てしまうのは嫌ではなく、むしろクルマとドライバーの信頼の証だと思っています。無駄な動きが少ない→無駄な操作が減る→ドライバーのストレスも少ない→運転が丁寧になる→パッセンジャーは安心すると言うサイクルです。
気持ち的にはまだまだ走り続けても問題ないくらいでしたが、お腹が空いたので岡崎PAで昼食。
運転が上手くなったかと錯覚するほどのドライバビリティ
ここから撮影のために金城埠頭を目指します。完成自動車の輸出取扱い台数が全国一と言うことで、広大な敷地にはクルマ・くるま・車!! ただ、最近は再開発も進められ、結婚式場やフットサル競技場、更にリニア鉄道館(JR東海)やレゴランド・ジャパンなど、複合施設と言う顔もあります。
実は撮影の合間、せっかくなので唯さんにModulo Xとノーマルモデル(LUXE)を同じコースでの乗り比べをしてもらいました。唯さん、最近の若い子にしては貴重なクルマ大好き女子で、スポーツカーに憧れてMT免許を取得…と言うツワモノです。ちなみに実家には一目惚れして購入したオープンスポーツカーが止まっているそうです(今はお父さんが使用中)。
ドライビング用のシューズへの履き替えにはじまり、シートポジションの取り方、ステアリングさばき、アクセル/ブレーキコントロールなどから、「普段からクルマ乗っている」ことが即座に解ります。
唯さんは乗り始めて僅か数10メートル、コーナーを一つ二つ曲がっただけで、こんな事を語ってくれました。
「クルマがフワフワしないので体がブレないのと、まるで車高を下げたかのような安定感の高さがいいですね。交差点を曲がる時も、自分が操作した通りにクルマがスッと曲がってくれるので、まるで自分の運転が上手くなったかと錯覚してしまうくらいです」
なかなか鋭い評価、更に続きます。
「乗り心地はノーマルよりも硬めですが、『不快か?』と言われるとそんな事はありません。むしろ心地よいしっかり感だと思います」。
筆者とほぼ同じ印象で、インプレッションとしては100点に近いです。
Modulo Xの本質は「限界を高める事」ではなく、「クルマの持つ潜在能力を余すことなく引き出す」だと思っています。その実現のために、量産車ではできない “ひと手間”をかけています。
恐らく、HondaにとってModuloは塩・こしょうのような調味料のような存在かもしれませんが、そのシェフの一振りで味わいは変わります。ズバリ「最小限の変更で最大限の効果」です。