「駐車場」では一体どんな事故が多い? 「これくらいなら大丈夫」はダメ! 軽い事故でも“通報すべき”理由とは?

交通事故は道路上だけでなく、「駐車場内」でも多く発生しています。バック時の不注意や施設内ルールの軽視が思わぬトラブルを招くことも少なくありません。たとえ壁への接触やドアパンチといった軽微な事故であっても、警察への報告は法律上の義務です。駐車場での事故の実態と、通報すべき理由を解説します。

バック時はさまざま事故リスクも! 警察は「後ろ向き駐車」を推奨

 交通事故は道路上のみならず、駐車場でもたびたび発生しています。

 軽微な事故の際には当事者同士の話し合いで解決しようとするケースも散見されますが、事故は警察への届出が必須です。

 交通事故というと道路上での事故をイメージする人も少なくありませんが、実は駐車場内の事故も頻繁に発生しています。

 やや古いデータではあるものの、一般社団法人日本損害保険協会東北支部がおこなった「東北6県の車両事故実態に関するモニタリング調査」(2018年1月~12月)においては、車両事故の27.6%が駐車場内で発生していることが明らかになりました。

 さらにそのうち、「自動車同士の接触・衝突」が全体の59.4%と最も多く、次いで「施設物(壁・フェンス・街灯等)との接触」が29.6%という結果であり、この2つが駐車場での事故類型の約9割を占めました。これに関しては、複数年にわたる調査でも同様の傾向がみられます。

駐車場に潜む事故のキケンとは!?(画像はイメージ、years/PIXTA)
駐車場に潜む事故のキケンとは!?(画像はイメージ、years/PIXTA)

 事故の原因はさまざまですが、その一つとして周囲の安全確認がおろそかになってしまうことが考えられます。たとえばバックでクルマを駐車する際には、駐車スペースばかりに意識が集中してしまったり、バックモニターを過信してしまったりすることがあります。

 バックモニターに映っていない部分に歩行者や工作物がある可能性もあるため、必ず目視で周囲の安全確認をおこなうことが重要です。

 特にスーパーやショッピングモールといった駐車場では、車両だけでなく歩行者も多く通行しているため、道路上とは異なる危険があることを意識すべきといえるでしょう。

 またクルマを駐車スペースに前向きに駐車すると、発進する際にバックで出なければなりません。バック時は前方に発進する場合と比べて死角が多くなり、周囲の車両や歩行者の動きが見えにくくなるほか、ハンドル操作のタイミングを誤ると両隣に駐車されたクルマに接触する可能性が高まります。

 バックで駐車スペースから出るときは周囲をよく確認し、すぐに止まれるようなスピードで運転することが大切です。警察では事故防止のため「後ろ向き駐車」を推奨しており、施設側が「前向き駐車」を指定していない場合はできるだけ後ろ向き駐車を心がけましょう。

 そのほか駐車場内で留意すべきなのは、駐車場内にある「止まれ」や矢印などの指示に従って運転することです。道路標示に従わず逆走したり一時停止を無視したりすると事故につながるおそれがあります。とりわけ歩行者用の横断スペースを通行する際は、周囲に歩行者がいないかを十分に確認しましょう。

 そして駐車場内で事故が発生したときには、必ず警察に届出をしなければなりません。

 道路交通法第72条には事故を報告する義務が定められており、110番通報などで事故の発生日時や場所、負傷者の数・負傷の程度などを警察に伝える必要があります。

 もし仮に事故の届出を怠ると、「報告義務違反」として3か月以下の拘禁刑または5万円以下の罰金に処される可能性があります。

 また警察に事故を届け出ることで、自動車保険の保険金請求に必要な「交通事故証明書」が発行されますが、事故を報告しなかった場合はこの証明書が発行されず、保険金が支払われないことが想定されます。

 たとえどんなに軽微な事故であっても、「これくらいなら大丈夫」と安易に自己判断せず、必ず警察に連絡すべきといえます。

※ ※ ※

 駐車場では上記に挙げた事故のほか、クルマの乗り降りの際にドアを隣の車両にぶつけてしまう「ドアパンチ」もたびたび発生しています。

 強風時はドアの開閉に注意するほか、小さな子どもが乗り降りするときは保護者がドアを開けるなど、事故を未然に防止する意識を持つようにしましょう。

【画像】「えっ…!」この駐車はアウトー! 違反な駐車を見る!

【複数社比較】愛車の最高額を見る(外部リンク)

画像ギャラリー

Writer: 元警察官はる

2022年4月からウェブライターとして活動を開始。元警察官の経歴を活かし、ニュースで話題となっている交通事件や交通違反、運転免許制度に関する解説など、法律・安全分野の記事を中心に執筆しています。難しい法律や制度をやさしく伝え、読者にとって分かりやすい記事の執筆を心がけています。

【中古車】がお得!? 新車不足で人気沸騰

【NEW】自動車カタログでスペック情報を見る!

【2025年最新】自動車保険満足度ランキング

【月々8千円!?】新車ハスラーに乗れちゃう!(外部リンク)

最新記事

メーカーからクルマをさがす

国産自動車メーカー

輸入自動車メーカー