ホンダ 新型「モンキー125」乗ってみた! 大型化で先代の50とは別モノになった?
新型モンキーは味わい深さや魅力を踏襲できたのか?
皆様は誕生したモンキー125を写真をご覧になってどう思われましたか? 「モンキーらしくキュート」「伝統は守られてる」様々な感想が聞こえてきそうです。
僕の印象は、まずまずと言ったところでしょうか。たしかにデザインは50年にわたって守り続けてきたモンキーの形をしていますよね。お供え餅のように丸く台形のガソリンタンクは、たしかにモンキーらしく思えます。
分厚いタックロールシートもモンキーの伝統に沿ったものです。エンジンからうねりながら伸びるアップマフラーも、先代の面影が残ります。間違いなく、モンキーのデザインを踏襲しています。
跨って走らせた印象は、これまで感じていたモンキーとは、ちょっと異なるものでした。モンキー50は、大柄の大人が乗ると、潰れそうに華奢に見えましたが、モンキー125はしっかりとライダーを背負って走ります。
モンキー50では、速度を出しすぎるとつまずきそうになる不安感がありましたが、モンキー125ではそれもありません。タイヤが12インチになり、倒立タイプのフロントサスペンションがしっかり前方に伸びているからです。ホイールベースが1150mmに延長されたことも、安定性に効果を発揮しているのでしょう。これらによって、滑稽なほどのアンバランスは無くなりましたし、それなりの速度に飛ばしても不安がないのです。
エンジンパワーも、低回転から力強くなりました。ラフなクラッチミートでもエンストする心配はありません。気軽にライディングできるのです。
じつは、もっとも心配していたのは軽快感が失われることです。しかし、車重が105kgに抑えられたことで、軽さが健在なのです。か弱い女性でも、楽々と手押しできることでしょう。シート位置も低いので、軽々と両足で支えられます。ヒョイっと跨って”テケテケ~”と走り去ることができるのは嬉しいことですね。
モンキーは125になっても、あいかわらず僕らが大好きなモンキーでいてくれたようです。
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Writer: 木下隆之
1960年5月5日生まれ。明治学院大学卒業後、出版社編集部勤務し独立。プロレーシングドライバーとして全日本選手権レースで優勝するなど国内外のトップカテゴリーで活躍。スーパー耐久レースでは5度のチャンピオン獲得。最多勝記録更新中。ニュルブルクリンク24時間レースでも優勝。自動車評論家としても活動。日本カーオブザイヤー選考委員。日本ボートオブザイヤー選考委員。