日産が新「3つの事業」発表! NMC社長が明かした「GT-R」に纏わる取り組みや「次期スポーツカー」の構想って? 気になるNISMOの次なる一手とは?

新たなNISMOモデルにも期待!? そして「GT-R」中心の事業も!

 続いて話題に上がったのが、近年存在感を高めているカスタマイズ事業です。NISMOロードカーは現在、日本国内にとどまらず海外市場でも高い支持を集めています。

 現在グローバルで5車種となっているラインナップは、今後車種を倍増させ、仕向地も拡大していく計画です。

 その一環として、プロトタイプモデルを製作し、次年度以降のレース活動に実践投入。レースの現場で熟成させたうえで、市販化を目指すという新たな取り組みも進められます。

「モータースポーツとカスタマイズをより密接につなげることで、技術だけでなく人材交流も活発になります。レースカー、ロードカー双方の開発レベルを、ハード・ソフトの両面で引き上げていきたい」

 なかでも真田氏が力を込めたのが、電動化時代におけるNISMOの役割でした。

日産モータースポーツ&カスタマイズ株式会社の社長を務める真田裕氏
日産モータースポーツ&カスタマイズ株式会社の社長を務める真田裕氏

「e-POWERやEVでは、加速の質が非常に重要になります。GT-Rなどで培ってきた“体感としての速さ”を、どう落とし込むかを徹底的に分析しています」

 その考え方を体現した一例として「ノート オーラNISMO」を挙げ、同モデルが高い評価を得ている背景には、こうした思想があると説明しました。

 現在、NMCの年間出荷台数は約10万台規模ですが、2028年には約1.5倍へと拡大させることを目標に掲げています。

 それにともない、約40%にとどまっている海外販売比率も、将来的には約60%まで引き上げていく計画です。

「これは単なる規模拡大ではありません。より多くのお客様にNISMOのEmotionとExcitementを届けていくための挑戦です」

 その実現に向けて、北米や欧州、中東など各地域でのローカルパートナーとの連携や、外部パートナーとのコラボレーションも積極的に検討していくといいます。

日産「NISMOショールーム」には第2世代GT-Rの姿も!
日産「NISMOショールーム」には第2世代GT-Rの姿も!

 さらに注目されるのが、ヘリテージ・レストア事業です。世界の自動車レストア市場は現在約5000億円規模とされ、2032年には1.2兆円規模に成長すると予測されています。

 そうした流れの中で、第2世代GT-R(R32〜R34)を中心としたNMCのレストア事業は、すでに世界的な需要を獲得しています。

「お客様が長年大切にしてきたクルマを、メーカーとして責任を持って次世代につないでいくことが重要だと考えています」

 今後は、レストアやレストモッド、パーツ販売の対象車種・対象地域を拡大し、「GT-R」で培ったノウハウをフェアレディZなど、日産を象徴する他のグローバルモデルにも展開していく予定です。

※ ※ ※

 最後に真田氏は、NMCの使命を次のようにまとめました。

「NISMOは、日産車が持つワクワク感と革新性を最も象徴するブランドです。その伝統を継承しながら、モータースポーツ、カスタマイズ、ヘリテージという3つの領域を通じて、EmotionとExcitementを日産ブランド全体に注入していきたい」

 NISMOが描く未来は、単なる高性能モデルの提供にとどまりません。

 走る楽しさ、所有する喜び、そしてブランドへの誇り。

 それらすべてを次の時代へとつないでいく挑戦が、いま本格的に動き出しています。

【画像】超カッコイイ! 希少車も見られる「NISMOショールーム」の中身です!(14枚)

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Writer: くるまのニュース編集部

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