トヨタのインドネシア法人は、2025年11月24日に現地で開幕したモーターショーの場で、新型の多目的車（MPV）である「ヴェロズ ハイブリッドEV」を世界に先駆けて公開しました。

　ヴェロズは、街中での取り回しに優れたサイズでありながら、3列7人乗り（2-3-2）のシート構成を持つMPVです。この車種は、2021年にダイハツとトヨタがASEAN市場向けに共同開発した「アバンザ」の上級モデルとして市場に登場しました。

　ボディサイズは、全長4475mm×全幅1750mm×全高1700mm、ホイールベースは2750mmです。特筆すべき特徴は、最低地上高が205mmと、スズキ「ジムニー」に匹敵するレベルである点です。リアドアはヒンジ式を採用しています。

　これまでヴェロズに搭載されていたパワーユニットは、1.5リッター直列4気筒ガソリンエンジン（最高出力106馬力、最大トルク14kgm）のみでしたが、今回発表されたヴェロズ・ハイブリッドEVでは、待望のHEV（ハイブリッド車）仕様が新たに加わりました。

　このハイブリッドシステムは、1.5リッター直列4気筒ガソリンエンジンを核とし、電気モーターとリチウムイオンバッテリーを組み合わせたもので、システム最高出力は110馬力に達します。また、一定条件下では電気モーターのみで走行するEVモードを搭載しています。

　グレードは、「V」「Q」「Qモデリスタ」「QモデリスタTSS（トヨタセーフティセンス）」の4種類です。特にモデリスタ仕様は、ドアミラー、ホイール、ルーフなどがブラックで統一され、フェンダーアーチやドア下部にプロテクターが装着されることにより、SUVの持つ力強さとスタイリッシュな雰囲気が巧みに融合したエクステリアが特徴です。

　そんなヴェロズ・ハイブリッドEVは、日本のネットユーザーからも高い関心を集めています。多くのコメントで「かっこいい」「なかなかいいデザインだ」と、そのスタイリングが高く評価されています。

　特に目立つのは、日本市場での発売を望む声です。「早く日本で売ってほしい」という要望が非常に強く、その理由として「安くて大きくて良い」というコストパフォーマンスの高さや、「室内が広くていい感じ」「3列シートなのがいい」といった高い実用性が挙げられています。

　また、国内の既存モデルと比較する意見も見られ、「『ライズ』のロング版みたい」という声や、「『RAV4』を3列シートにしてほしいと思ってたけど、もうこれでいいじゃん」という、ユーザーの潜在的なニーズを満たすモデルとして歓迎する声もありました。

　さらに、「トヨタにはこのサイズの3列シートがないので、日本でも売ってもらいたい」という意見や、「今後はこういうミニバンとSUVのクロスオーバーが流行ると思う」という、市場のトレンドを先取りしたモデルとして期待する声が多数寄せられています。

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　ヴェロズ ハイブリッドEVの販売戦略として、2025年12月末までの期間限定でVグレードが特別価格の2億9900万ルピア（日本円で約280万円）で販売されています。