300万円以下! トヨタ「3列・7/8人乗り“ミドルクラス”ミニバン」がスゴい! 全長4.7m級「めちゃ丁度イイサイズ」なのに「安い」んです! 人気ミニバンの最安グレード「ノア“X”」に注目

2025年9月2日に一部改良を受けたトヨタ「ノア/ヴォクシー」。この改良で、ノアのベストバイが大きく変わりそうです。ヴォクシーには設定が無くノアだけに与えられた注目のグレードが大変身しました。

エントリーグレードと侮るなかれ! 必要なモノは全部ある!

 2025年9月2日に一部改良を受けたトヨタの人気ミドルクラスミニバン「ノア」。

 標準グレードの「Z」と「G」グレードが廃止され、エアログレード以外は「X」に集約されたのですが、このノア“X”が結構良いグレードなのです。

必要なモノは全部ある!
必要なモノは全部ある!

 まずは、直近に行われた一部改良の内容をおさらいしていきましょう。

 エアログレードでは、ボディカラーの廃止や変更がありました。7色から4色展開へと変更になり、特徴的なボディカラーは廃止となっています。

 さらにセットオプションに変化があり、デジタルインナーミラーの単独選択が可能になり、ヘッドラップディスプレイはアドバンストドライブ等とのセットオプションに組み込まれました。

 また、メーカーオプションだったブラインドスポットモニターは、「S-Z」と「S-G」(ともにエアログレード)に標準装備となっています。

 またS-Gではバックガイドモニターが標準装備、S-ZではフルセグTVが標準装備となり、ディスプレイオーディオの標準装備化も行われました。

 ここまでは、これまでの売れ筋だったS-ZとS-Gの変更点です。

 ただ、今回の一部改良で最も大きく変わったのは、ベースグレードとなるXでした。

 Xグレードに標準装備されたのは、ETC2.0ユニットと、ワンタッチスイッチ付きパワースライドドア(助手席)、そしてスマートエントリー(スマートキー2個)です。

 これまでスライドドアは手動、ドアのロックアンロックやエンジンをかけるのにもワイヤレスキーを使っていたXグレード(ガソリン)で、この2点は大きな進化といえるでしょう。

 こうした大きな装備の追加がありながら、最廉価のX(7人乗り/8人乗り)は、ガソリン・FF(2WD)で283万300円という価格です。

 コミコミ300万円以下でノアに乗れてしまうという驚きの価格設定なのです。

 ちなみにHEV(ハイブリッド車)のXでも、2WDで318万2300円、E-four(4WD)でも340万2300円という価格帯で、ミニバンを必要とするユーザーには非常に優しいクルマになりました。

 比べてみると、車両本体価格はコンパクトミニバン「シエンタ」の最上位グレードとさほど変わりません。それなら、室内の広いノアを積極的に選ぶ理由にもなるでしょう。

 Xグレードでは、エアログレードとは違う顔つきで、温和な雰囲気を持っています。

 ノアやヴォクシーのエアログレードに、少し厳つさがあって気になるという人には、ピッタリのデザインですし、独自性のある顔つきは、他車との差別化にもなるはず。

 メーカーオプションでトヨタチームメイトなどが選択できないという少し窮屈な面もありますが、それを差し置いても価格の魅力は大きいです。

 そのままでも十分魅力的なXグレードですが、さらに魅力度を上げるには、メーカーオプションで両側パワースライドドア(6万2700円)を付けるのもおススメ。それでもガソリンのXグレードなら、まだ300万円以下の車両価格となります。

 ナビは社外品で好きなモノを選び、余った予算はオプションやカスタマイズに使うのもいいでしょう。

 ライバルの日産「セレナ」やホンダ「ステップワゴン」と比較しても、最廉価グレードならノアのひとり勝ち。価格や装備のバランスが、最高なのです。

 リセールバリューを考えるとS-Zも捨てがたいですが、長期にわたって保有することが決まっているなら、Xグレードのオプション乗せもなかなかイイ選択肢になっています。

 改良後ノアのベストバイは、最廉価ガソリンのXグレードです。

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Writer: 赤羽馬

金融業・自動車ディーラー営業マンを経て、ライターとして独立。幼少期からの自動車カタログ収集癖あり。エンドユーザーに役立つ話や経済・金融とクルマに関する情報を発信中。

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