マツダの「斬新コンパクトカー」に注目! 丸目顔に「すごいドア」×手作り感がおしゃれ! 5ナンバーサイズで実用性もある「シークレットハイドアウト」2001年公開の“隠れ家”モデルとは

マツダが2001年の開催の東京モーターショーに展示したコンセプトカー「シークレットハイドアウト」は、今なお話題にあがることがあります。その理由はどんなところにあるのでしょうか。

個性的な外観で高い実用性を持つ、今なお通用するコンセプトカー

 メーカーが技術や考え方の提示、もしくは新しい価値を提案するために製作されるコンセプトカー。その中には、市販予定がまったくない純然たるコンセプトカーも数多く存在しますが、発売されていたら面白そうだなあ、売れたかもしれないなあ、と思わせるモデルも少なくありません。

 2001年の「第35回東京モーターショー」にマツダが展示した「シークレットハイドアウト」も、発表後25年近くを過ぎた今なお、注目され続けているコンセプトカーです。

マツダ「シークレットハイドアウト」コンセプトカー[東京モーターショー2001]
マツダ「シークレットハイドアウト」コンセプトカー[東京モーターショー2001]

 マツダでは、のちにブランドコンセプトとして採用された「ZOOM-ZOOM」を同ショーのブーステーマに掲げていました。

 小さいこどもはクルマのことを「ブーブー」ということがありますが、それの英語版がZOOM-ZOOMで、クルマの走行音を表すこども言葉といえるもの。

 こどもの頃に感じた「動くものへの憧れ」や「動くことへの感動」を忘れないよう、このテーマを決めたといいます。

 シークレットハイドアウトは、ZOOM-ZOOMを若者の視点で表現したコンセプトカーで、自分らしさを大切にする若者がワクワクできる楽しい「隠れ家」としてとして製作されました。車名はズバリ「秘密(=シークレット)の隠れ家(ハイドアウト)」でした。

 ボディサイズは全長3920mm×全幅1680mm×全高1530mm、ホイールベースは2490mmです。

 まず目を引くのが、気持ちを和ませてくれるような丸みを帯びたボディや、丸い灯火類を持つエクステリアデザイン。はみ出したタイヤを覆うフェンダーの処理も特徴的です。

 これは、開発テーマのひとつである「シンプルで親しみや暖かみを感じるデザイン」の現れといえました。

 車体後部のピラーには3つの丸いディティールが施されていますが、これはなんと小さな窓。外を小さい窓から覗くワクワク感や隠れ家っぽさを感じることができました。

 しかしシークレットハイドアウトは単なるファニーなコンセプトカーではなく、使い勝手も真面目に追求していました。

 街中での扱いやすさを考慮してタワーパーキングにも入るサイズで作られているほか、フロント・サイドの窓を起こしたスクエアな2ボックススタイルによって広い室内空間を確保。

 実用性も考慮されており、センターピラーを持たず大きな開口部を実現する「フリースタイルドア」(左側のみ)や、バスの折戸のように畳まれる「ワンアクションスライドテールゲート」の採用により、車内や荷室へのアクセス性を向上していました。

 インテリアも特徴的。前後シートともにベンチシートで、倒すと車内にはフラットなスペースが出現。隠れ家で過ごすようなリラックスできる室内空間を作り上げることが可能でした。

 ミニマルな外観同様、ダッシュボードも含め全体の雰囲気は極めてシンプルですが、テーマの「ディテールにこだわった手づくり感」が示すように、仕立てやデザインにはこだわりが見られました。

 また、こちらも開発テーマである「自分らしくコーディネートできるパーツ構成」に則り、自分の好みに応じて内外装をカスタマイズできる、と謳われていました。

 メカニズム的には、89psを発生する1.3リッター直列4気筒エンジンと4速ATを搭載すると発表されており、そのあたりも妙に現実的でした。

 デザインに古さはまったく感じられず、今なお極めて個性的で、SUVらしさもあり、ユーティリティに優れたシークレットハイドアウト。

 このままでの市販化は難しいとは思いますが、コンセプト自体は現代でも通用するものです。今後、何らかの形で市販車に反映されることがあるかもしれません。

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Writer: 遠藤イヅル

1971年生まれ。自動車・鉄道系イラストレーター・ライター。雑誌、WEB媒体でイラストや記事の連載を多く持ち、コピックマーカーで描くアナログイラスト、実用車や商用車・中古車、知られざるクルマの記事を得意とする。

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