軽自動車に「白いナンバー」で“トラブル続出”! 「料金所で誤請求」「嫌がらせ」も… “普通車っぽいナンバー”が招いた悲劇に「なんで普通車に見せようとする?」「黄色でいい」の声も
軽自動車は通常、「黄色いナンバー」が交付されますが、近年は普通車のような「白いナンバー」を装着することが可能です。しかし、実は軽自動車に白いナンバーを付けたことによるトラブルもあるようです。SNSなどでもさまざまなコメントが寄せられています。
軽の「白ナンバートラブル」にさまざまな声
軽自動車は「黄色いナンバー」が交付されるのが通常ですが、近年は新しいナンバープレート(ナンバー)の登場により、普通車のような「白いナンバー」を装着することも可能で、目立つ黄色いナンバーが気になるという軽自動車ユーザーには好評のようです。
しかし、オートリースを手掛けるナイルが実施した独自の調査によると、白いナンバーを装着したことによる弊害も起きているようです。SNSなどにもさまざまなコメントが寄せられています。

クルマのナンバーは、クルマの用途や車種により、文字やプレートの色が決められています。
通常は自家用の普通車であれば「白地のプレートに緑文字」、軽自動車は「黄色地に黒文字」、バス・タクシーなど事業用の普通車は「緑地に白文字」などとなっていますが、近年は「図柄入りナンバープレート」という新しいナンバーが登場しました。
これは2017年4月に「ラグビーワールドカップ特別仕様ナンバープレート」の交付を機にスタートしたもので、同年10月には「東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会特別仕様ナンバープレート」が交付を開始。現在は全国70種類以上の図柄が存在します。
図柄入りナンバーは、プレート全面に図柄がデザインされたタイプのほか、右上にロゴのみが描かれたタイプがあり、2タイプどちらかを選ぶことができます。
普通車と軽自動車で色やデザインの違いは最小限で、どちらも白や図柄が大面積を占め、クルマの前後にワンポイントを加えることができます。
特にロゴのみのタイプであれば、普通車とほぼ同じ白の面積の多いナンバーであったため、プレートだけを見ると普通車のように見えます。
そうしたことから、一部の軽自動車ユーザーの間で軽自動車に「普通車のようなナンバーが装着できる」と大きな話題になりました。
ラグビーワールドカップと東京2020大会の2種類の図柄入りナンバーは交付が終了していますが、現在は、全国どこでも取得可能な全国版の図柄入りナンバーと、その地域独自のデザインとなっている地域別図柄入りナンバーの取得が可能です。

そんな「軽自動車の白ナンバー」ですが、やはり普通車と似たものであるために、軽自動車だと認識されにくいというデメリットもあるようです。
ナイルが2025年11月28日に公表した「軽自動車の白地風ナンバーに関する調査レポート」によると、白地風ナンバーを利用している軽自動車ユーザーの65.9%、約3人に2人が直近1年間で何らかのトラブルを経験しているという事実が判明しました。
調査結果では、「有人料金所での誤請求」が最多のトラブルで、21.0%のユーザーが経験しています。
一部の有料道路では、ETCが利用できず、すべてのクルマが一般レーンで直接係員に通行料金を支払いますが、軽自動車に白ナンバーを装着したことによって、係員が普通車だと誤認し、普通車料金を請求されてしまうケースがあるようです。
これ以外にトラブルもあります。「他車からの嫌がらせ」は誤請求に次ぐ19.4%にものぼり、いわゆるあおり運転や、幅寄せなどのトラブルに巻き込まれたというものも。
これについては、トラブルを招いた直接の理由が「軽自動車なのに白ナンバー」であると断定することは難しいといえますが、普通車に見えるものの、軽自動車らしい動きなどや単に「紛らわしい」などと、理不尽な敵意を向けられるケースがあるのかもしれません。
また「駐車場での区分ミス」も17.7%の人が経験しているとしています。
商業施設やSA/PAなどで「軽自動車専用」の駐車スペースに停めた際、警備員や他の利用者から「普通車が停めている」と勘違いされるということです。
このほか、ナンバー読み取り式の駐車場システムで誤認識があり、普通車として認識され、料金の誤請求などにつながるというのです。
さらに、「警察や取締における偽装疑惑」というものも12.9%が経験するという結果も。
普通車のナンバーを不正に取り付けた、いわゆる「天ぷらナンバー」の疑義をかけられるということもあるようです。
さて、こうしたトラブルを招くこともある軽自動車の白ナンバーですが、SNSなどにも多くのコメントが投稿されています。
「軽なんだから黄色でいい」「自分で乗るのは黄色のままが良い」「付けなきゃいいじゃん」など、トラブルに巻き込まれるリスクを考慮すると、従来の黄色いナンバーのほうがよいとする意見や、そもそも黄色いナンバーで気になることがないとする意見がみられます。
また、「何で見栄張って普通車に見せかけなければならない」と、普通車同様の白ナンバーを装着すること自体への違和感に言及する声も。
さらに、「やはり警察も誤認することがあったのか。」「料金所の誤収もか…」など、図柄ナンバー制度の認識が低い現状に驚く声もあるようです。
ちなみに、現在交付されている図柄入りナンバーは、軽自動車は黄色の縁取り(枠)が追加され、ラグビーワールドカップや東京2020大会のナンバーのように、完全に普通車のようなものではなくなっています。
Writer: 伊勢崎剛志
自動車販売から自動車雑誌編集部を経て、ライターとして独立。趣味も多彩だが、タイヤが付いているものはキホン何でも好きで、乗りもので出かけることも大好物。道路や旅にも精通し、執筆活動はそういった分野をメインに活動。












































