本格「“新”FRオープンカー」発表! 特別なマットブラックに「直6」ターボ搭載の「最終仕様」欧州で登場! パワフルな「直4」もあるBMW「Z4」2026年3月をもって再び消滅へ

BMWは2025年11月26日、2シーターオープンスポーツカー「Z4」の最終モデル「Final Edition」を欧州で発表しました。2026年3月に生産終了予定のZ4、その集大成はどのようなクルマなのでしょうか。

Z4生産終了! ラストを飾る“Final Edition”

 BMWは2025年11月26日、2シーターオープンスポーツカー「Z4」の最終モデル「Final Edition(ファイナルエディション)」を欧州で発表しました。

 Z4ファイナルエディションは2026年1月下旬から短期間のみ受注を受け付け、生産は2026年3月に終了する予定です。

BMW「Z4」の最終モデルとなる「Final Edition」
BMW「Z4」の最終モデルとなる「Final Edition」

 Z4は1995年に登場した「Z3」の流れを受け継ぐモデルとして、2002年秋に初代モデル(E85)がデビューしました。

 Z3からバトンを受け取って誕生したZ4はロングノーズ×ショートデッキのFRロードスターとして確立され、その存在はBMWオープンスポーツの象徴のひとつとなりました。

 現行型(G29)Z4は2019年に登場した3代目モデルで、先代の生産終了から6年を経て復活。トヨタ「GRスープラ」と共同開発で生まれ、オーストリアのマグナ・シュタイヤー社で製造されたことで広く知られています。

 今回のファイナルエディションは、現行型Z4をベースに特別な外装と内装を与えた最終モデルです。

 ボディカラーには専用の「フローズン・マットブラック」を採用し、同時にブラックシャドーラインの加飾が組み合わされます。赤いMスポーツブレーキキャリパーが足元を引き締め、シンプルでありながら最終仕様らしい存在感を帯びています。

 インテリアでも最後を飾る仕立てが施されています。キャビンはブラック基調に統一され、レザーとアルカンターラのコンビネーションに赤いアクセントステッチが走ります。さらにMカラーのシートベルト、専用スカッフプレートなどを装備し、ファイナルエディションであることを視覚的にも演出しています。

 パワートレインのラインナップは、最高出力197馬力の2リッター直列4気筒ターボエンジンを搭載する「sDrive20i」、その高出力版となる258馬力の「sDrive30i」、そして340馬力の3リッター直列6気筒ターボエンジンを積む「M40i」の3種類が用意されています。いずれも後輪駆動のFRレイアウトと組み合わせられます。

 ファイナルエディションの特別装備は全グレードで選択可能で、sDrive20iではMスポーツパッケージ非装備のため追加費用が異なる点が特徴です。選択するトランスミッションに関わらずファイナルエディション装着価格は4200ユーロ(75万6000円)、sDrive20iのみMスポーツパッケージが含まれないため総額7400ユーロ(133万2000円)となります。

 Z4がファイナルエディションをもって生産終了を迎えるという事実は、BMWのラインナップから“オープンFR”が消えることを意味します。

 これはブランドの歴史においても大きな転換点といえるでしょう。次のZ4が再び姿を現すかは現段階では分かりません。しかしこのロードスターが築いてきた価値と走りの記憶は、これからも多くのファンの中に確かに残り続けるはずです。

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Writer: くるまのニュース編集部

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