日本の大動脈「東名高速」が“大工事”中… 「右ルート完全封鎖」で10km以上の大渋滞も発生 「迂回してください」 工事の内容と工期はどうなってる?
東名高速が大規模なリニューアル工事を行っています。どのようなことを行っているのでしょうか。
開通50年で道路はボロボロ
2025年9月24日、東名高速の足柄SIC〜大井松田IC間でリニューアル工事が始まりました。NEXCO中日本では特設サイトを設けて、今後予定している工事のスケジュール(前期・後期)や注意点などがまとめられています。
年末年始を挟んでの工期となり、仕事や帰省などで混雑も予想されているため、事前に閉鎖や迂回ルートなどを確認しておきましょう。

日本の物流・交通において、東日本と西日本を結ぶ「大動脈」と呼ばれる東名高速のうち、足柄SIC〜大井松田IC間の下り線は、2車線の高架道路が2本並走する構造となっている特徴的な区間です。
日々多くの車両が利用することもあってか、東名高速が開通してから50年余りが過ぎた現在は、全体的にかなり老朽化が進んでいます。
同区間の高架道路を支える橋梁構造体には、多数のひび割れや剥離が見られ、コンクリート内部の鉄筋が腐食している場所も確認されています。
NEXCO中日本はこれまで補修や補強を実施してきましたが、抜本的な解決を図るべく、今回の工事で、同区間で耐久性が高いコンクリート床版に取り替えるリニューアル工事を行います。
足柄SIC〜大井松田IC間で行われるリニューアル工事(前期)は9月24日に始まりました。同区間の下り線右ルートと上り線の一部、大井松田IC〜秦野中井IC間・下り線の一部で行われています。
これに伴い、上り線では一部時間帯で追い越し車線規制が敷かれ、下り線では昼夜連続・右ルート閉鎖の対応が取られています。
下り線では、右ルートを封鎖する間は左ルートの2車線のみ通行可能となり、上り線では一部区間で走行車線が3車線から2車線に絞られます。
工事は12月19日の24時までを予定しており、この交通規制期間中も大井松田IC、鮎沢パーキングエリア(PA)、足柄サービスエリア(SA)、足柄SIC、御殿場ICは通常通り利用できるとしています。
NEXCO中日本は工事期間中、ほぼ全日程で渋滞が発生すると予想しています。
残された12月19日までの前期工事の期間中は、1km〜10kmほどの渋滞発生が予想されており、迂回ルートの利用を勧めています。
下り線の迂回ルートとして勧められているのは、厚木ICから小田原厚木道路を利用して、一般道などを経由して伊豆縦貫道・三島塚原ICから東名高速に合流するルートです。
一方、中央道・大月JCTから河口湖IC・富士吉田IC・須走ICを経て、国道138号から新東名高速・新御殿場ICを経由して御殿場JCTから東名高速に合流するルートも紹介されています。
そして、足柄SIC〜大井松田IC間で現在行われている工事を終えると、つぎは2026年1月13日5時30分から3月27日24時にかけて、封鎖していた左ルート側でリニューアル工事(後期)が行われます。
この期間は右ルートの2車線のみ通行可能となり、左ルートは閉鎖されます。上り線では工事は行われません。
工事期間中は、前期日程と同様に渋滞の発生が予想されており、特に年始である1月は平日を中心に20km以上の渋滞予想を発表しています。
また、後期は工事期間中の各IC、SA・PAは通常通り利用できるとしていますが、鮎沢PA(下り線)のみ、2026年1月13日0時から1月15日24時にかけ、また3月23日0時から3月27日24時にかけて閉鎖される予定なので注意が必要です。
Writer: 春山優花里
フリーランスの編集記者。WEB媒体を中心に15年以上メディア業界で働くなんでも屋。幼少期に叔父の書斎で見た膨大なミニカーコレクションに圧倒され、クルマやバイクに興味を持つ。漫画やアニメ、ゲームが好き。

















































