まもなく日産新型「エルグランド」登場! 販売店で動きアリ!? 先行パンフ配布も… アルヴェル対抗の新高級ミニバン、どうなる?

2026年中頃の発売を前に、早くも問い合わせが殺到している日産新型「エルグランド」。ジャパンモビリティショー2025で披露されたその姿は、リニアのような先進的デザインと圧倒的な居住性で、王者アルファード・ヴェルファイアに挑みます。ファンの期待高まる日産フラッグシップミニバンの詳細と、その実力を徹底分析します。

「ジャパンモビリティショー2025(JMS2025)」で披露された新型「エルグランド」は、2026年中頃の発売予定となっていて、日産ファンでなくても気になる存在ではないでしょうか。

 日産ディーラーではすでにティーザーパンフレットも配布されています。

新型エルグランド26年中頃に登場! どうなる?
新型エルグランド26年中頃に登場! どうなる?

 リニアモーターカーをイメージしたという外観は、全長4995mm×全幅1895mm×全高1975mmとなり、現行型の全長4975×全幅1850×全高1815mmよりも20mm長く、45mmワイドで160mmも背が高くなっています。

 現行型は、低全高でありながら3列シート化を成立させつつ、重心の低い走りを自慢としていました。

 パッケージングとしては挑戦的であり、走りにこだわってきた日産らしいミニバンです。

 しかし、基本設計の古さはもちろん、ラージライズミニバンの王者であるトヨタ「アルファード」、「ヴェルファイア」の押し出し感のある顔つきやサイズ(とくに全高)と比べてしまうと、存在感で譲っていた面も否定できません。

 そうしたなかで新型エルグランドは、ハイト化により堂々たる外観を手に入れただけでなく、3列目までの居住性の大幅な向上も期待できます。

 外観で目を惹くのは、フロントグリルの組子のモチーフで、ヘッドライトとシームレスな細かい同モチーフが印象的です。

 外装色はJMS2025で披露された、訴求カラーである「FUJI DAWN(フジドーン)」と「至極(シゴク)」の 2トーンが新色として用意されています。

 一気に先進的になったインパネも見どころ。

 センターディスプレイ、メーターディスプレイに、日本向けモデル初となる14.3インチの大型統合型インターフェイスディスプレイが配置され、先進性をアピール。

 ワイドなセンターコンソールやインテリアの広範囲に表皮や木目調パネルを、外観の組子パターンとコーディネイトされたキルティングがドアトリムに配されています。

 シート素材は、合成皮革でありながらナッパーレザー並みの質感を備える「テーラーフィット」が使われ、内装色は「紫檀(シタン)」が採用されています。

 オーディオも日産で最多のスピーカー数となる「BOSE 22スピーカープレミアムサウンドシステム」が搭載され、高音質で臨場感あふれる3Dサラウンド再生が楽しめるはず。

 JMS2025では説明員から「とくに静粛性の向上に注力した」という話が聞けましたので、走るリスニングルームとしての資質も備えているのではないでしょうか。

 パワートレーンは、100%電動駆動となるシリーズハイブリッドの第3世代「e-POWER」。

 専用設計された高効率の発電特化型エンジン「ZR15DDTe」に、モーター、発電機、インバーター、減速機、増速機の 5 つの主要部品がひとつにまとめられた「5-in-1 e-POWER パワートレインユニット」が搭載されています。

 5.0L V8級のトルクを発揮するそうで、ラージサイズミニバンであっても動力性能は必要十分であると容易に想像できます。

 駆動方式は、「セレナ」、「アリア」、「エクストレイル」などでも搭載されている電動駆動4輪制御技術「e-4ORCE」がさらに進化し、高い旋回性を含めたスムーズな走りを実現。

 さらに、「インテリジェントダイナミックサスペンション」による乗り心地の良さ、6つのドライブモードによる状況に応じた走行性能にも期待が高まります。

 新型エルグランドの2026年中頃の発売予定からすると、先行受注開始時期は5月末か6月中になるか現時点では分かりませんが、既存オーナーの買い替え需要も旺盛なはず。

 従来型と同様に、日産車体九州が受け持つと予想される生産体制も明らかにされていませんが、かなりの納期待ち、あるいは注文集中による一時的なオーダーストップも発生するかもしれません。

 JMS2025の一般公開日は、まさに黒山の人だかりで反響は大きく、都内の正規販売店でも既存オーナーだけでなく、問い合わせが多く入っているようです。

 また、「アリア」に設定された「Limited」などの導入限定車などの存在も気になります。

 新型エルグランドに限らず、国内外の自動車メーカーが新型導入時にローンチエディションを設定するのは当たり前になりつつあります。

 新型エルグランドにもこうした導入限定車が設定されれば、さらに反響は高まるでしょう。

 そうなると、ライバルであるアルファード/ヴェルファイアのてこ入れも十分に考えられます。

 かつてアルファードと2代目エルグランドは、発表日が1日違いという仁義ない戦いを繰り広げてきました。

 新型エルグランドは、販売面においてもアルヴェルの強力な対抗馬になる期待が高まります。

【画像】超イイ! 「新型エルグランド」“迫力カスタム仕様”を画像で見る!(30枚以上)

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Writer: 塚田 勝弘

中古車の広告代理店に数ヵ月勤務した後、自動車雑誌2誌の編集者、モノ系雑誌の編集者を経て、新車やカー用品などのフリーライター/フリーエディターに。軽自動車からミニバン、キャンピングカーまで試乗記や使い勝手などを執筆。現在は最終生産期のマツダ・デミオのMTに乗る。

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