「日本なめられてる」495台盗難で“被害10億円超え”の窃盗団リーダー「刑務所耐えられない」と減刑懇願!? カーディーラー店長が目撃した「日本の司法」の実態
ホンダカーズ野崎・松本店長の思いとは
10月31日には一連の事件に関わる公判が開かれホンダカーズ野崎の松本正美店長も傍聴に出向きました。
その裁判ではこれまで全く知らされていなかった事実が多数、明らかになったそうです。
「何より驚いたのは、この日の裁判が9回目だったということです。
初公判だと思って傍聴に行ってみたのですが、すでに最終弁論が行われていました。
逮捕の知らせを聞いた2025年1月の終わりから埼玉県警には『何度か起訴されたのか?』『裁判はいつなのか?』なども聞いていましたが、最初の公判からまったく何も知らされることはありませんでした。
あとで知りましたが、公判の日などを知らせる通知制度は申し込みが必要で、『(被害者に)通知しない』ことがデフォルトだそうです。
被害者はそっちのけで、犯罪者が護られていることを強く感じました。
今回、はじめて裁判の場所や時間などを聞いてやっと傍聴に行くことができたわけですが、リーダー格のルオン容疑者を筆頭に7名の窃盗グループで活動しており、うち4名がホンダカーズ野崎での窃盗に関与。自動車窃盗以外にもいろいろな犯罪をやっていました」

なお、この日の裁判はルオン容疑者の「52台窃盗」に関する裁判でした。52台のうち39台は発見されており、残りの13台は売却されていました。
そして、ルオン容疑者には求刑8年が言い渡されていましたが、それに対して同容疑者は全く反省などしていない様子で、
「逮捕後は寝るか食べるかの生活を続けており、これ以上耐えられない。求刑8年は長すぎる。5-6年にしてほしい。判決までなぜ1か月もかかるのか?」などと述べていたそうです。
また、もう一人の実行役であるハーヴァンビン氏に対してはすでに6年6か月という判決が出ていますが、納得いかず上告しているとのこと。
松本店長は近年している外国人の自動車盗に対する問題点を語りました。
「私にとっては人生を変えるほどの大事件でした。
11台すべて発見されたのはよかったのですが、自動車盗を含む外国人犯罪に対する厳罰化は必須だと強く感じます。日本は完全になめられていますね。
そして被害者がきちんと情報を受け取れる制度を確立させてほしいです。
2004年には犯罪被害者等基本法が制定されており、この法律では犯罪被害者は適切な情報を受け取る権利や意見を述べる権利、そして尊重される権利が認められています。
しかし制定から20年経過しても被害者への対応はひどいものです」
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ルオン容疑者の求刑8年に対する判決は12月17日に言い渡されます。
Writer: 加藤久美子
山口県生まれ。学生時代は某トヨタディーラーで納車引取のバイトに明け暮れ運転技術と洗車技術を磨く。日刊自動車新聞社に入社後は自動車年鑑、輸入車ガイドブックなどの編集に携わる。その後フリーランスへ。公認チャイルドシート指導員として、車と子供の安全に関する啓発活動も行う。



























