スバル「BRZ STIスポーツ タイプRA」登場! バランスドエンジン&新機能を搭載した「理想のFRスポーツカー」! STIの“真のコラボ”が生んだ洗練の走りとは!
スバルとSTI社のいいところが見事にバランスされたモデル
今回はサーキット試乗だったので乗り心地は断定できませんが、若干引き締め方向ながらも縁石に乗り上げた時の入力から推測すると快適性に大きな差は無いと思われます。
ちなみにドライカーボンリアスポイラーの有無で安心と愉しさの比率が変わり、有りは6:4(ゼロカウンターくらいが超気持ちいい)、無しは4:6(派手なドリフトもお手のもの)かなと。

個人的にはサーキット走行が楽しめる「STIサーキットドライブ」などで有りの人は無し、無しの人は有りが試せるような機会を設けてあげると、面白いのではないでしょうか。
総じて言うと、STIスポーツ タイプRAはナンバー付きのBRZの「理想形」と言ってもいい仕上がりで、まさにスバルのいい所とSTI社のいいところが見事にバランスされたモデルだと思います。
ただ、ひとつ残念なのはRA(Record Attempt)というネーミングだと上記のようなコンセプトが理解されにくいところです。
入門編のSTIスポーツと、徹底してやり切るSシリーズの間のモデルであることがわかるようなネーミングを与えてほしかったなとも思いました(例えば、素直にBRZ STIとか)。
筆者は以前からスバルとSTI社の目指す“理想のクルマ”は同じなのにも関わらず、お互い頑固(!?)なのか強情なのか寄り添わず、どこか見えない壁があるように感じていました(両社決してそうは言いませんが)。
しかし、STIスポーツ タイプRAに乗ると、スバルの「大きな組織の力」とSTI社の「小さな組織ならではのひと手間のこだわり」がいい方向働いており、「その壁は無くなり始めているな」と。
両社に話を聞くと「理想の走りは共通なので、一緒にやっていくことのメリットのほうが大きいです」と共通意見でした。
スバル大崎篤社長は「ジャパンモビリティショー2025」で、「スバルの強みは“ブランド”です。今後はパフォーマンスとアドベンチャーでファンの笑顔のスパイラルを作っていく」と語りました。
パフォーマンス=STIなのは言わずもがなですが、そのためにはスバルとSTI社はより強固なタッグを組んでいかないと、ブランドは育たないどころか他社にも負けてしまいます。
今回登場したSTIスポーツ タイプRAは「STIらしさ」を明確にするキッカケになる一台だと思っています。
ちなみにリアウイング無しのSTIスポーツ タイプRAは200台限定で497万2000円、ドライカーボンリアスポイラー付のSTIスポーツ タイプRA with Rear Spoilerは100台限定で547万8000円となっています(消費税込)。
抽選申し込み期間は11月30日までなので、手に入れたい人は早めに抽選エントリーしましょう。
Writer: 山本シンヤ
自動車メーカー商品企画、チューニングメーカー開発を経て、自動車メディアの世界に転職。2013年に独立し、「造り手」と「使い手」の両方の想いを伝えるために「自動車研究家」を名乗って活動中。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。






































