スズキ「GSX-R1000」がポケバイで登場? JMS2025スズキブースに展示された「ミニGSX-R」の正体とは? 市販化を求める声も
スズキは、2025年10月29日から11月9日にかけて開催されたジャパンモビリティショー2025の会場で、「CNチャレンジ ミニ(ミニGSX-R)」を公開しました。
実走可能な「ミニGSX-R)」
スズキは、2025年10月29日から11月9日にかけて開催されたジャパンモビリティショー2025の会場で、「CNチャレンジ ミニ(ミニGSX-R)」を公開しました。
このモデルは、同社の電動モペット「e-PO(イーポ)」のパワーユニットをベースにしています。

このユニークな一台は、スズキが環境技術を追求する中で生まれました。スズキは2024年に社員で構成される「チームスズキCNチャレンジ」を立ち上げ、環境負荷の低減と走行性能の向上を高い次元で両立させることを目指しています。
その活動の一環として、過酷なことで知られるレース「FIM世界耐久選手権”コカ・コーラ”鈴鹿8時間耐久ロードレース」の実験的クラス「エクスペリメンタルクラス」に2024年より参戦を続けてきました。
2025年のレースでは、チームは環境に配慮した様々なアイテムを装備した「GSX-R1000R」で挑戦しました。燃料には100%サステナブル燃料を使用し、タイヤは再生資源・再生可能資源比率を高めたブリヂストン製、オイルはMOTULのバイオ由来ベースオイル、ブレーキディスクにはサンスター技研の熱処理を廃止した鉄製ディスクを採用しています。レース中は転倒などのトラブルに見舞われながらも、185周を走りきり33位で完走を果たしました。
ジャパンモビリティショー2025で展示された“ミニGSX-R”は、こうしたチームの取り組みを象徴する車両です。パワーユニットは最新版の電動モペット「e-PO」から、フロントサスペンションやホイールはかつて販売されていた「チョイノリ」のパーツをそれぞれ流用し、ワンオフ製作されたアルミフレームに搭載しています。
その大きさは“本家”であるGSX-R1000Rの約1/10程度で、ウイングレットまで備えたポケバイのようなサイズ感にまとめられています。
この車両は2025年の鈴鹿8耐でも展示されていましたが、今回のジャパンモビリティショーに向けてさらなるアップデートが施されました。マフラーはヨシムラ公式のダミータイプとなり、前後フェンダーにはチームスズキCNチャレンジのGSX-R1000Rと同様に、トラス製の天然亜麻繊維複合材料「Bcomp」が採用され、より“本家”に近い仕様へと進化しています。
実車を目にしたユーザーからはすでに市販化を望む声が数多く上がっており、「1台は展示、一台は遊びでほしい」「子供と一緒に楽しみたい」といった具体的な反響も寄せられました。
スズキは今回のイベントで、進化したe-Poのほか、コンセプトモデルの「e-VanVan」や導入準備が進む「e-アドレス」など、多彩な電動モデルを展示し、電動化への強い意欲を示しました。その中でも完成度の高い“ミニGSX-R”は、スズキの技術力と遊び心を示す一台として、今後の市販化に期待が寄せられます。
Writer: くるまのニュース編集部
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