10年ぶり全面刷新! トヨタが「“新型”ハイラックス」を世界初公開! 26年の“日本国内投入”も予告された最新モデルの特徴は? 「脱・トラック化」図った9代目 タイモデルの進化とは

トヨタは新型「ハイラックス」をタイで世界初公開しました。10年ぶりのフルモデルチェンジでどのように進化したのか、解説します。

新型「ハイラックス」9代目の進化とは

 トヨタの1トンピックアップトラック「ハイラックス」が、2025年11月10日、タイ・バンコクにてフルモデルチェンジモデルのワールドプレミアが実施されました。

 お披露目イベントには、トヨタ自動車の豊田 章男会長とも親交が深い第69代横綱の白鵬 翔氏が招待されるなど、華やかなものになりました。

 2026年より順次、市場投入が開始されるという新型の特徴をご紹介します。

フルモデルチェンジしたトヨタ「ハイラックス」
フルモデルチェンジしたトヨタ「ハイラックス」

 9代目となる新型ハイラックスが、タイ・バンコクにて開催されたトヨタモーターアジアの公式イベントにて世界初披露されました。

 ハイラックスとタイの結びつきは強く、豊田 章男会長がアジア本部長だった時代に、1つのプラットフォームからピックアップトラック「ハイラックス」、ミニバン「イノーバ」、PPV「フォーチュナー」を生み出した「IMVプロジェクト」が進化の原点です。

 このプロジェクトの進展により、タイは国内市場中心の生産拠点からピックアップトラックの世界への生産輸出拠点に発展。今やタイで生産されたハイラックスは、世界133か所に輸出され、累計輸出台数は460万台を超える規模に。

 もちろん2015年に登場した現行型8代目の日本仕様(現在は受注停止中)もタイにて製造されており、その伝統は9代目にも引き継がれます。

「TRAVO(トラボ)」のサブネームが与えられた新型は、タイ人エンジニアが率いる開発チームが1トンピックアップトラックの本場、タイのユーザーの声を集め、磨き上げたのも特徴のひとつ。まさに本場仕込みの機能性が追及されています。

 デザインは、「タフ&アジャイル」をコンセプトに、強さと敏捷性を融合させた力強くスポーティなデザインに仕上げられています。

 現行型よりもシャープさを強めながら、親しみも感じられる前後マスクデザインは、なんと「相撲」の「仕切り」からインスピレートを受けたというから、ビックリ。力士が放つ強さや頼りがい、人としての温かみが反映されているのでしょう。

 同時に力強いスタンスを生むブリスターフェンダーも、力士の力強いボディを彷彿させます。

 インテリアでは堅牢さと機能美が追及されており、「ロバスト&シンプリシティ」がテーマ。そのコクピットデザインは、直線的なダッシュボードの中に、機能を最適に配置したもの。

 オーソドックスな空間とも言えますが、誰にでも使いやすい空間に仕上げられていると感じさせます。

 もちろん最新型車なので、カラー液晶ディスプレイメーターやディスプレイオーディオなど最新のデジタル機能もしっかりと押さえています。

 さらに安全性を高めるべく、新興国でも普及が始まっているADAS(先進運転支援システム)も取り入れています。

 メカニズムでは、特にハンドリングと乗り心地を重視して開発が進められており、シリーズ初の電動パワーステアリング(EPS)を採用。

 ボディ剛性の強化や人間工学に基づいたシートなど、良い意味で“脱・トラック”となる運転感覚と乗車感が目指されたようです。

 走りの要となるパワートレインには、現行型主力の「2GD-FTV」型2.4リッター直列4気筒ディーゼルターボエンジンではなく、改良型の「1GD-FTV」型2.8リッター4気筒ディーゼルターボエンジンに換装されました。

 最高出力204ps/3000~3400rpm、最大トルク500Nm/1600~2800rpm(AT車用)とパワフル化させるだけでなく、現行型の2.4リッターユニットと比べ、燃費効率が最大5.8%も向上するとされています。

 トランスミッションは6速ATがメインで、一部仕様では6速MTが用意されています。

 さらに環境対応の強化するために、様々なパワーユニットが展開されており、シリーズ初のBEV(バッテリー電気自動車)「ハイラックス トラボ-e」を設定。

 さらに将来に向けて、FCV(燃料電池車)仕様の開発も進められており、2028年以降に、欧州とオセアニア地域への投入が予定されています。

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