ホンダのメキシコ法人は2025年10月3日、ミドルSUV「CR-V」の2026年モデルを発表しました。

　CR-Vは乗用車感覚の走行性能と高い機能性を兼ね備えたライトなSUVとして1995年にデビュー。以降、グローバル市場での評価を高め、現在は世界戦略車としての確固たる地位を築いています。現行モデルは2022年に登場した6代目となります。

　メキシコでは、ホンダ史上最も成功したモデルとして知られており、主力SUVとして長年にわたり幅広い層から支持を集めてきました。2024年の年間販売台数は1万1988台で、最も売れているホンダ車です。

　今回発表された2026年モデルは、そうした実績を踏まえつつ、安全・快適装備を中心に商品力の底上げを図りました。

　安全運転支援システム「ホンダセンシング」をアップグレードするとともに全車に標準化しました。アップグレードの主な内容は2つ。誤って後方へ急加速することを抑える後方誤発進抑制機能、斜め後方の車両接近を知らせるブラインドスポットモニタリングシステムの追加です。

　死角検知や後方視界の補助といった日常で役立つアシスト機能を取り入れることで、さらなる安心感を高めました。

　パワーユニットは従来と同様、1.5リッター直列4気筒ガソリンターボエンジンと、2リッター直列4気筒ガソリンエンジンをベースにしたハイブリッド仕様の2種類です。ガソリン車はFWD（前輪駆動）、ハイブリッド車はFWDと4WDを設定します。

　ボディカラーは、ホワイト、シルバー、グレー、ブラック、ネイビーの全5色です。価格はガソリン車が82万2900ペソ（約650万円）から、ハイブリッド車が95万7900ペソ（約750万円）からとなっています。

　ホンダはメキシコ市場に4つのSUVを投入しています。ボディサイズが小さい順に、「BR-V」「HR-V」（日本名：ZR-V）、CR-V、「パイロット」です。ラインナップの中核を担い、ホンダ車として最も売れているCR-Vは2026年モデルで安心価値を一段と強化したことで、その人気はさらに高まりそうです。