ホンダ「オデッセイ“タイプR”」公開!? 550馬力超え「直4T」&6速“MT”搭載! 迫力エアロ&3本出しマフラーもイイ「カスタムモデル」米国に登場
2025年11月4日より開幕した「SEMAショー2025」にて、最新型のホンダ「シビック タイプR」のエンジンを載せた「オデッセイ」が公開されました。いったいどのようなクルマなのでしょうか。
まさかのオデッセイ タイプR登場!?
2025年11月4日より開幕した世界最大級のアフターマーケット見本市「SEMAショー2025」にて、最新型のホンダ「シビック タイプR」のエンジンを載せた「オデッセイ」が公開され、話題です。

SEMAショーはアメリカの業界団体「SEMA(Specialty Equipment Market Association、米国自動車用品工業会)」が1967年より年一回開催している見本市です。「アフターマーケット」のための展示会となっており、クルマのカスタムやチューニングパーツだけでなく、タイヤやホイール、塗装、リペア用品、カーケア用品、カーラッピング、電装品、工具、整備用品など、さまざまな会社・ブランドが自社の製品を発表する絶好の機会となっています。
また、展示されるカスタムカーの傾向も当初はホットロッドやオフロード、ピックアップトラックが中心でしたが、ここ十数年は日本車人気の煽りを受け、スポコンやドリフト系に関連する展示も目立ってきている状況で、その市場規模は全体で476億ドルに達します。
用品メーカーだけでなく、自動車メーカーによる展示も醍醐味のひとつです。メーカーが著名チューナーとタッグを組んだり、自社の開発部門やモータースポーツ部門が自由の発想で作り上げたド派手なカスタムやチューニングは、他の展示会では見られない存在となります。今年はトヨタ、ホンダ、日産(インフィニティ)、ヒョンデ、フォードといった自動車メーカーが出展し、各々がアピールしたい方向性を、カスタムカーを通して打ち出しました。
近年は日本車人気がますます過熱しており、かつては「アメリカ車のイベント」という印象の強かったSEMAショーも今では日本車が立派なマジョリティです。2025年のSEMAショーに登場した数あるカスタムカーの中でもホンダ愛好家から注目を集めているのが、今回のオデッセイです。
このオデッセイは後付けプッシュスタートシステムや自動車用追跡装置、ホンダ L15型ターボエンジン用換装ハーネスなどの電装製品を手がける「ジョーダン・ディストリビューターズ」が中心となって制作されました。
同社が新たにシビック タイプRのK20C1用換装ハーネスを販売するにあたり、デモカーとしてK20C1エンジンを換装したオデッセイを用意したのです。
エクステリアは北米市場で販売されている通常のオデッセイをベースとしつつも、タイプRらしさを出すために外装色はトレードマークである「チャンピオンシップホワイト」に全塗装されています。
また、フロントトリアには「TYPE R」エンブレムに加え、リアのホンダエンブレムはタイプRモデルでお馴染みの赤色のものへと交換されています。内装ではシートに赤ステッチを施し、シートベルトも赤色にするなど、内外ともにタイプRの雰囲気を演出しています。
肝心のエンジンはシビック タイプRの最新モデルである「FL5型」のK20C1型2.0リッター直列4気筒VTECターボエンジンを換装、そこへ三菱重工製ターボチャージャーやPRLモータースポーツ製シビック タイプR用インタークーラーなどを組み合わせたことで最高出力は550 馬力超えとなると言います。
これ以外にも、制作に関わったホンダの著名チューナー「ビシモト・エンジニアリング」製マフラーや、ホンダ車のECUチューニングを手がける「HONDATA」の燃料マップといった製品を使用しています。
トランスミッションはもちろんシビック タイプRの6速マニュアルトランスミッションを採用しており、インパネシフトになっているのには2代目シビック タイプRである「EP3型」の雰囲気も感じさせます。
エンジンだけでなく、ブレーキキャリパーやローター、19インチホイールもシビック タイプRよりすべて移植しています。足回りにはBCレーシング製の車高調を使用、他にもクラッチペダルにはウィルウッドの物を、タイヤにはトーヨータイヤの「PROXES R888R(275/40ZR19)」を用いています。
このオデッセイは実際のSEMAショーの会場でも大きな話題を呼び、多くの来場者の足を止めています。カーアクション映画「ワイルド・スピード」でもお馴染みの俳優、サン・カン氏も実際にこのオデッセイを目にして驚く様子をSNS上で発信しました。
Writer: 中国車研究家 加藤ヒロト
下関生まれ、横浜在住。2017年に初めて訪中した際に中国車の面白さに感動、情報を集めるうちに自ら発信するようになる。現在は慶應義塾大学環境情報学部にて学ぶかたわら、雑誌やウェブへの寄稿のみならず、同人誌「中国自動車ガイドブック」も年2回ほど頒布する。愛車は98年式トヨタ カレン、86年式トヨタ カリーナED、そして並行輸入の13年式MG6 GT。













































































