復活? 日産新型「ティアナ」発表! スタイリッシュセダンが意外な形で登場!? 中国現地の反響は?

2025年10月16日、日産の中型セダン「ティアナ」が中国で正式発表されました。日本市場では販売終了となったティアナですが、中国では「アルティマ」のマイナーチェンジモデルとして登場。先進的なデザインとファーウェイ製OSを搭載したインフォテインメント機能で注目を集める新型ティアナに対し、中国現地ではどのような反響が寄せられているのでしょうか。

新型日産ティアナ発表!中国市場での反響は?

 2025年10月16日に日産の中型セダン「ティアナ」が中国で正式発表されました。

 いったいどのようなクルマなのでしょうか。中国現地での反響をまとめました。

日産「新型ティアナ」が中国で発表された
日産「新型ティアナ」が中国で発表された

 ティアナは「ローレル」や「セフィーロ」の後継となる高級セダンとして2003年に登場、日本だけでなく中国といったアジア・オセアニア地域にも投入されて高い人気を得ました。

 現行モデルは2018年に登場した4代目モデルの「L34型」となりますが、日本では2020年に3代目から更新されることなく販売が終了。

 一方、中国市場では2004年に発売され、2018年の4代目モデル投入を機に北米と同じ「アルティマ」へと改称しました。

 そんな中、2025年10月16日に中国における日産車の製造・販売を担当する合弁会社「東風日産」は新型「ティアナ」を正式発表しました。

 新たに生まれ変わったティアナはこれまで中国で「アルティマ」として販売されていた車種のマイナーチェンジになります。

 中国名は以前と同じく「天籟」ですが、これまでのアルティマを置き換えるのか、もしくはアルティマの上位車種として展開されるかは明らかではありません。

「天籟」という中国名自体は2004年にティアナが中国で発売された時から現行のアルティマまで使用されています。

 新型ティアナのボディサイズは全長4920 mm x 全幅1850 mm x 全高1447 mm、ホイールベースが2825 mmと、アルティマより全長が14 mm延長されています。

 フロントは2022年に登場したアルティマのマイナーチェンジモデルよりもグリルの幅を拡大し、ヘッドライトユニットをグリルの中に取り込んでいるのが特徴的です。

 また、上部では左右一体型の弧を描くイルミネーションも新たに配置し、先進的なイメージを演出。

 中国専売BEV「N7」と同じく、リアは水平基調の左右一体型テールライトを採用、トランクリッド側のレンズ内では「NISSAN」のイルミネーションが赤く輝きます。

 インテリアの全貌はまだ公開されていないものの、インフォテインメント機能には中国のIT企業「ファーウェイ」のOS「HarmonyOS」ベースのシステムを、ガソリン車では初採用することをアピールしています。

 中国では先進性を感じさせるインフォテインメント機能やコネクテッド機能がEVの普及によって当たり前になっており、マイナーチェンジによって最新EVと同等の機能強化を図る狙いと見られます。

 搭載エンジンに関しては従来のアルティマと同じKR20DDET型2.0リッター直列4気筒ターボエンジンを搭載。

 アルティマでは他にもMR20DD型2.0リッター直列4気筒エンジンモデルが展開されていますが、これがティアナでも同じく設定されるかは発表されていません。

 中国のインターネット上では同時に発表された中国専売PHEV「N6」はおおむね好評なものの、ティアナに関してはデザインに対して賛否両論が巻き起こっています。

 中国のトレンドを取り入れるあまり、日産らしさが失われているとの指摘が見られる一方、既存のアルティマで得ているパワートレインに対する信頼性を評価する声も上がっています。

 価格はまだ発表されていないものの、BYDといった中国メーカーが販売するライバル車種に対してどれほど優位に立てるかを気にする人も少なくなく、正式発売時に発表されるであろう価格に期待が寄せられます。

 東風日産は新型ティアナを2025年第4四半期に発売すると予告。

 現在販売されているアルティマはフルモデルチェンジから6年経った現在でも月6000台前後、多い時は1万台超を販売しています。

 一方で販売台数が当初よりも落ちているのは事実なので、ここで内外ともに中国のトレンドを反映させたマイナーチェンジを投入することで、イメージを刷新して販売回復を狙っていくことでしょう。

【画像】超カッコいい!これが 「新型ティアナ」です!(13枚)

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Writer: 中国車研究家 加藤ヒロト

下関生まれ、横浜在住。2017年に初めて訪中した際に中国車の面白さに感動、情報を集めるうちに自ら発信するようになる。現在は慶應義塾大学環境情報学部にて学ぶかたわら、雑誌やウェブへの寄稿のみならず、同人誌「中国自動車ガイドブック」も年2回ほど頒布する。愛車は98年式トヨタ カレン、86年式トヨタ カリーナED、そして並行輸入の13年式MG6 GT。

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