クルマの試乗記事でよく見る「ハンドリング」って何? そんなに重要なの?
クルマの試乗記事でよく目にする“ハンドリング”という言葉は一体何を意味しているのでしょうか。「ドライバーのハンドル操作に対して、思い通りに動くかどうか」で、運転時の疲労の大小や楽しさに大きく関係があるのです。
ハンドリングって何? 実生活で役立つの?
クルマの試乗記事でよく目にする“ハンドリング”という言葉。ハンドリングとは一体何を意味しているのでしょうか。その定義を調べてみると「ドライバーのハンドル操作に対して、いかにクルマが思い通りに動くかどうか」という答えが見つかりました。
しかし、右に曲がるためにハンドルを右に切って左に曲がるクルマは存在しません。その逆もしかり。ですから多くのユーザーはほとんどハンドリングの良し悪しなど意識せず運転をしているのではないでしょうか。
果たしてハンドリングは実生活において重要なものなのでしょうか。自動車評論家の岡崎五朗氏にお話を伺いました。
「例えば近所に買い物に行くだけなら、正直ハンドリングは重要ではありません。それよりもエンジンの性能や乗り心地の良さが大事になってきます。どんなときにハンドリングが重要かというと、ロングドライブや高速道路、山道などを走る時にハンドリングは重要になってきます。ハンドリングがいいクルマ、すなわち自分の思い通りに走るクルマに乗ればその重要さに気づくはずです」
その一方でハンドリングは左右に動かすという性能だけではないとしています。
「例えば高速道路でロングドライブに出かけるとします。ハンドリング性能と言えばクルマを左右に動かすときの良し悪しと考えがちですが、“直進安定性”もハンドリングの大事な要素のひとつです。直進安定性が良ければ、無駄なハンドル操作をせずに済むので結果的に楽にロングドライブを楽しむことができるのです。加えてくねくね曲がる山道も、ハンドリングが良いクルマなら、無駄な操作をせずに自分の頭の中で描いた通りに曲がってくれます。それがドライブの楽しさに繋がるのです」