バイクの「マフラー」は首に巻く「マフラー」と語源が一緒? 共通点とは?
構造で見るバイク用マフラーの仕組み
バイクのマフラーは、エンジンと車体後方をつなぐ複数の部品から構成されています。
まず、エンジンとの接続部となる「フランジ」、エンジンから伸びる「エキゾーストパイプ」、そして排気ガスの低減や音を抑える「サイレンサー」で構成されています。

とくに、サイレンサーは車体デザインにも大きく影響を与える重要な部分で、形状や取り付け位置によって印象が大きく変わります。
サイレンサーの構造には主に2種類あり、「ストレート構造タイプ」と「隔壁タイプ」があります。
バイクの形状によっても使い分けられており、ひとつ目のストレート構造は、エンジンから伸びるパイプの内部に複数の小さな穴を開け、そのまわりの穴をふさぐように「グラスウール」と呼ばれる素材を巻き、排気音の低減をする設計です。
そして、もうひとつの隔壁タイプは、サイレンサー内部に複数の壁を設置して、エンジンから出た音が壁に跳ね返ることで消音効果を発揮する構造となっています。
そのほかにも、サイレンサーがアップタイプかダウンタイプかで別れているものもあります。
たとえば、ホンダの「CRF250L」はオフロード走行を想定しているためアップマフラーが装備されています。
ダウンタイプでは、スズキの「隼」のように、左右で2本出しタイプになっていたり、ホンダの「CB650R」のようにショートタイプになっていたりと、車種によって個性豊かな設計のものが多く見られます。
また、マフラーはカスタムパーツとしても人気が高く、ほとんどの車種には専用設計の製品が用意されています。
ライダーが音の質や見た目を好みに合わせて選ぶことができる点も、マフラーの特徴のひとつといえます。
ただし、排ガス規制や「JMCA認証」に対応していないマフラーや、レース専用のマフラーは公道走行が不可能のものが多いので、カスタムの際は注意するようにしましょう。
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バイクのマフラーは、排気音を抑えるだけでなく、エンジン性能を保つうえでも欠かせない装置です。
語源をたどると、首に巻くマフラーと同じく「覆う」「包む」という意味から生まれた言葉であり、形は違ってもその本質には共通点があるといえます。
マフラーはカスタムパーツとしても人気ですが、公道を走る際は基準を守ってカスタムをするように心がけるとよいでしょう。
Writer: Peacock Blue K.K.
東京・渋谷を拠点とするオンライン・ニュース・エージェンシー。インターネット・ユーザーの興味関心をひくライトな記事を中心に、独自の取材ネットワークを活用した新車スクープ記事、ビジネスコラム、海外現地取材記事など、年間約5000本のコンテンツを配信中。2017年創業。












