日産の「“新”フェアレディZ」がスゴい! 名車「Z32」オマージュ“旧車”デザイン×高性能「400馬力超え」V6ツインターボ搭載! 伝説の“パープル”もカッコいい「ヘリテージED」北米限定車に注目
米国日産は「ニッサンZ(日本名:フェアレディZ)」2026年モデルに、1990年代を彷彿とさせる特別仕様「ヘリテージエディション」パッケージを設定しました。Zファンの心をくすぐる、懐かしくも新しいディテールが盛り込まれた注目の1台です。
国内導入にも期待大! 懐かしの「パープル」が帰ってきた!
日産が北米で販売する「ニッサンZ」(日本名:フェアレディZ)。現行モデルは2022年に登場した通算7代目となるRZ34型です。
その現行型2026年モデルに、1989年に誕生した4世代目となるニッサンZ(Z32型:「300ZX」ともよばれる)の要素を盛り込んで企画されたのが、今回の「ヘリテージエディション」パッケージです。

Z32型は、低くワイドなプロポーション、極めて短いオーバーハング、そしてパワフルなV型6気筒ツインターボエンジンなどを備え、非常にスリリングなハイパフォーマンスモデルとして多くのファンを魅了したモデル。
現行のRZ34型はそのZ32の意匠を随所に継承しており、細長い楕円形テールランプやブラックアウトされたセンターセクションなど、そのDNAを色濃く感じさせます。
それだけに、今回のヘリテージエディションパッケージは相性のいい組み合わせであり、Z32を思わせるレトロな雰囲気を漂わせながらも、最新のニッサンZのデザインに違和感なく溶け込み、現代的なスポーツカーとしての魅力を高めています。
ニッサンZの2026年モデルには、「スポーツ」「パフォーマンス」「NISMO」という3つのグレードが設定されていますが、このパッケージを選択できるのは、シンクロレブマッチシステム、機械式リミテッドスリップデフ、そしてローンチコントロール(オートマチックトランスミッションは標準装備)などが搭載されている「パフォーマンス」グレードのみ。
ヘリテージエディションパッケージとしては、エクステリアでは、ブロンズカラーの19インチRAYS製ホイール、レトロな「Twin Turbo」バッジをあしらったカーボンファイバー製リアスポイラー、Cピラーの「Z」ロゴへの加飾、そしてボディサイドの「Twin Turbo」グラフィックのステッカーなど。
インテリアには「HERITAGE EDITION」ロゴ入りの専用ドアキックプレートと専用フロアマットが装備されます。
特に注目は、日産伝統の特別色「ミッドナイトパープル」との組み合わせです。
1990年代に登場したBCNR33型「スカイラインGT-R」専用色として開発されたあと、Z32後期型にも特別設定されていたカラーで、BNR34型スカイラインGT-R、2025年8月に生産終了となったR35型「GT-R」の最後の一台もこのミッドナイトパープルでした。
この深みのあるパープルとヘリテージエディションパッケージを組みあわせた姿は、Zファンにとって感涙モノの演出なのではないでしょうか。
ニッサンZ 2026モデルのメーカー希望小売価格(MSRP)は、4万2970ドル(約646万円)からで、「パフォーマンス」グレードは5万2970ドル(約796万円)。
ヘリテージエディションパッケージの価格は2940 ドル(日本円だと約44万円)ですので、パフォーマンスグレードに装着するとなると、合計金額は5万5910ドル(約840万円)になります。
決して安いとはいえない価格ですが、Z32直系のスタイルを手に入れられるならば、仕方のない価格かもしれませんね。
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日産は日本市場でも、2018年に初代ダットサンZ生誕50周年を記念した特別仕様車「370Zヘリテージエディション」をリリースしています。
北米で愛された1977年の「280Z スペシャルデコレーションパッケージ(ZZZap)」のデザインをリメイクしたもので、レーシングストライプが施されたエクステリアはノスタルジックでした。
今回の「Zヘリテージエディション」も、Zというブランドの伝統と進化を両立させた特別な存在。現時点では日本導入の予定はありませんが、ファンの間では「ぜひ日本にも!」という声が高まりそうです。
Writer: 吉川 賢一
日産自動車にて11年間、操縦安定性-乗り心地の性能開発を担当。スカイライン等のFR高級車の開発に従事。新型車や新技術の背景にあるストーリーや、作り手視点の面白さを伝えるため執筆中。趣味は10分の1スケールRCカーのレース参戦、クルマ模型収集、サウナなど
































































