35年落ちでも“1400万円”の「BMW」!? 斬新「消えるドア」採用の「“2人乗り”オープンカー」が現る! 5速MT×「直6エンジン」搭載の「Z1」独国のオークションに登場
2025年10月18日、ドイツ・ミュンヘンの「モーターワールド」で開催された、RMサザビーズ主催のドイツ最大のオークションに、1990年式BMW「Z1」が出品され、落札されました。
開発を主導したのはポルシェのエンジニアとデザイナー
2025年10月18日、ドイツ・ミュンヘンの「モーターワールド」で開催された、RMサザビーズ主催のドイツ最大のオークションに、1990年式BMW「Z1」が出品され、落札されました。
当時、個性的なデザインで注目を集めたこのモデルは、どのようなクルマなのでしょうか。

オークションに登場したZ1は、BMWの2シーターオープンカー「Z」シリーズの初代モデルです。生産期間は1989年から1991年までのわずか2年間。
頭文字のZはドイツ語で「Zukunft=未来」を意味しており、その名の通り未来的なデザインが特徴でした。
開発チームを率いたのはウルリッヒ・ベッツ氏。後にポルシェで993型「911」の開発に携わり、アストンマーティンではCEOを務めた経歴を持つエンジニアです。
また、デザインを担当したハーム・ラガーイ氏も、ポルシェで初代「ボクスター」や「カイエン」、「カレラGT」などを手がけたことで知られています。
パワーユニットは2.5リッター直列6気筒エンジンで、最高出力は172馬力。5速MTを組み合わせ、0-100km/h加速は7.9秒、最高速度は218km/hを誇ります。
Z1の最大の特徴は、個性が際立つ未来的なドア構造です。ドアはスイング式でも跳ね上げ式でもなく、下方向に格納される昇降式を採用。ドアを降ろすと、手を伸ばせば路面に触れられるほどの開放感を味わうことができます。
ドアをボディ内に格納する構造上、サイドシルはワイドな設計となっており、ドアの上を跨いで乗車するのがZ1オーナー特有の“儀式”といえるでしょう。
ボディカラーはトップレッド。インテリアはダークグレーを基調とし、カモフラージュ柄のシートがアクセントになっています。
今回出品されたZ1は1990年7月に製造され、同年8月にイタリア・フィレンツェのBMW正規ディーラーへ納車。しかし最初のオーナーに引き渡されたのは1994年末と時間がかかり、2009年に2代目オーナーのもとへ渡りました。
2025年5月には整備とブレーキ交換が行われており、走行距離はわずか63km。新車同様の極めて良好なコンディションを保っています。生産台数は約8000台とされますが、初登録から30年以上を経た今もこれほどの低走行個体は極めて稀といえるでしょう。
この1990年式BMW Z1は、9万〜12万ユーロ(1ユーロ=約175円換算で日本円にして約1572万〜2095万円)での落札が予想されていましたが、最終的には8万500ユーロ(約1409万円)で落札されました。
Writer: マツ
2022年からフリーのWEBライターとして活動開始。上場企業からの依頼で、SEO記事を中心にVOD・通信系(WiFi・光回線など)などのジャンルを執筆して経験を積む。現在も企業が運営する複数のメディアで記事を執筆。読者に役立つ内容を、わかりやすく執筆することを心掛けている。


















































