ヤマハ「2人乗りオフロード車」がスゴかった! “ゴツゴツ”タイヤにスタイリッシュなデザイン採用! “充電待ちゼロ”の画期的システム搭載した「ディアパソン C580」とは!
ヤマハは「東京オートサロン2025」に「ディアパソンC580」というコンセプトモデルを出展しました。どのようなモデルだったのでしょうか。
“充電待ちゼロ”の画期的システム搭載!
「東京オートサロン2025」にヤマハが出展した「DIAPASON(ディアパソン) C580 Fork1/Fork2」(プロトタイプ)はさまざまな使い方を提案する2人乗り電動モビリティでした。
EVは家庭に電源を確保すれば充電が簡単なため、使い勝手が良く、街乗りなど日常の足としてのユースが期待されますが、ディアパソンとはどのようなモデルなのでしょうか。

ディアパソンは、ヤマハの「パーソナル低速モビリティの汎用EVプラットフォーム」を採用するEVですが、数あるシティモビリティとは一線を画す存在です。
車体の複数連結やバッテリーの複数搭載など、用途によって仕様の変更が可能な高い自由度と汎用性を持つように開発されています。
ヤマハはこれまでに、未来的都市型3輪パーソナル電動モビリティの「C294」、ホースライド型の4輪駆動電動モビリティの「C682」、リゾート向け1人乗り電動モビリティの「C350」、強さと機動力を併せ持つ1人乗り電動モビリティの「C451」を展開。
他にも、ミニマムサイズの1人乗りオフロード電動モビリティの「C160」や、マリンレジャー用途に特化した2人乗り電動ユーティリティモビリティの「C310」など、さまざまなディアパソンシリーズを発展してきました。
そして、「ディアパソンC580」は、「東京オートサロン2024」に出展した「Concept 580(プロトモデル)」をさらに発展させたモデルです。
スマートな使い勝手を提供する2人乗り電動モビリティをコンセプトとし、デザイン性の高さ、いかにも実用的というスタイルで大きな注目を集めました。
翌2025年に開催された東京オートサロン2025では、C580とネーミングされた「Fork1」と「Fork2」の2タイプを公開しました。
Fork1は、農業機械分野で実績を持つ三陽機器、自動車チューニングで定評のある尾林ファクトリーをはじめとするパートナーと連携。
軽量コンパクトなボディながらフロントにはドーザーブレード、リアにはカーゴトレーラーを装備したスタイルで登場しました。
農作業などに使えるなど、実用的で高い機能性を備えた姿をアピール。トラクターのように使える可能性を示しています。
一方のFork2は、オープンカントリーオフロード仕様のスタイルで、かなりスタイリッシュなデザインです。
共創メーカーであるTOYO TIRE(トーヨータイヤ)のコーポレートカラーである青を基調にしたカラーリングで「自動車以外の領域におけるカスタマイズ文化の新たな可能性を提示する」のがコンセプトです。
DIECOCK製のスピーカーを搭載しているのもユニークな点で、これは作業中に良い音楽を聞けるようにという配慮でした。
そしてディアパソンは、パワートレインにも工夫が凝らされています。
前記のとおり、パーソナル低速モビリティの汎用EVプラットフォームですが、ヤマハ製の電動モーターをパワーユニットにして、ホンダ製のバッテリー「Honda Mobile Power Pack e:」を搭載しました。
ホンダのHonda Mobile Power Pack e:は着脱可能で携行可能なバッテリーとなっており、従来のEVのような充電待ちの時間が不要。
電動モビリティに利用するだけではなく、さまざまな機器の動力源として、あるいは家庭内で家電の電源に使用するなど、マルチユースが可能です。
そのため、ディアパソンからバッテリーを外して自宅で充電といった使い方ができ、これも小型特殊車両ならではの便利な使い方だといえるでしょう。
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ディアパソンはあくまでも参考出品されたモデルですが、汎用モビリティとしての使い勝手はとても良さそうです。いずれ市販されることになるかもしれません。
Writer: 大西トタン@dcp
(株)デジタル・コンテンツ・パブリッシング所属の編集者・ライター。幼少期に父親と一緒に灯油でエンジンのプラグを磨いたのをきっかけに車好きになる。学生時代はレーサーを目指しカートに挑むも挫折。現在は磨いた腕と知識を武器に自動車関係の記事をメインに執筆。趣味は週末に愛車フリードでのグルメ自販機巡り。


















































