ベトナム人犯罪グループの男が「自動車434台」などの窃盗で追送検! 約9億円もの被害か “盗難”から愛車を守るためにはどうしたらいい?
関東を中心に発生していた自動車窃盗に関与したとして、ベトナム国籍の25歳の男が追送検されました。驚くべきことに一連の事件では、約500台もの自動車の被害が確認されていますが、一体どのような事案だったのでしょうか。
「いい加減法改正して、罰則を強化してくれ」ネット上では厳罰化を求める声
2025年10月10日、埼玉県警や栃木県警などの合同・共同捜査班は、関東地方を中心に中古車販売店や駐車場などから大量のクルマを盗んだとして、ベトナム国籍の25歳の男(すでに別の自動車窃盗で逮捕・起訴)を窃盗や建造物侵入などの疑いで追送検しました。
どのような事案なのでしょうか。

この事案は1都11県において自動車の窃盗被害が189件あり、クルマ495台など(総額約10億3000万円相当)の被害が確認されていたものです。
なお、男は2024年1月~8月頃、上記のうち179ヵ所でクルマ434台や現金など(総額約8億8000万円相当)を盗んだ疑いで追送検されました。
これらの犯行はベトナム人グループによっておこなわれており、これまでに8人が逮捕されています。
今回追送検された男はメンバーを集めるなどしたグループの主犯格とみられ、国外にいる指示役とSNSで連絡をとりながら中古車販売店や空港周辺の駐車場などに展示・保管されているクルマを盗んでいました。
営業終了後の中古車販売店の窓ガラスを割ってクルマの合鍵を盗み、クルマを持ち出す手口が多かったということです。
また盗みの実行役はSNSで集められ、建物に侵入する者、クルマを運搬する者など細かく役割分担されていました。
男は警察の調べに対し、「日本での生活費や借金の返済のためにやった。SNSで高収入の仕事を探して募集したところ、クルマを盗む仕事だった」などと容疑を認めています。
盗んだクルマは国外にいる指示役が個人で売買したり、ヤード(自動車の保管や解体、コンテナ詰め作業などをおこなう施設)に持ち込んだりしていました。警察はグループの指示役が海外を拠点に活動しているとみて、引き続き捜査しています。
このニュースに対しては「日本の治安が侵されている。これだけ犯罪が多いと、盗難を恐れてクルマを駐車しなければならない」と心配する声や「毎日のようにベトナム人による犯罪報道が繰り返されているのに、政府はいったい何をしているのか」といった憤りの声が上がっています。
さらに「いい加減法改正して、罰則を強化してくれ」「10年以上の実刑を望みます」「強制送還、生涯にわたる入国拒否をすべき」など、厳罰化を求める意見が寄せられました。
そのほか高級車が狙われる現状に関して、「今まで誰も突破したことがないような高性能のカーセキュリティを入れるべき!」「メーカーの技術力があればもっと強力な盗難防止が可能でしょう」など、クルマメーカーに対する盗難防止対策の強化を要望する声も聞かれました。
参考までに、警察庁が公表している「令和7年上半期における車名別盗難台数の状況」によると、2025年1月~6月までの間に盗難被害が多かった車両は以下のとおりです。
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1位:トヨタ ランドクルーザー 765台(前年上半期590台)
2位:トヨタ プリウス 289台(前年上半期287台)
3位:トヨタ アルファード 191台(前年上半期303台)
4位:トヨタ レクサスRX 141台(前年上半期80台)
5位:トヨタ レクサスLX 120台(前年上半期112台)
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一般的に高級車に分類される車両が多く、これ以降はトヨタ「クラウン」「ハイエース」「ハリアー」、レクサス「LS」、スズキ「キャリイ」と続きます。
自動車の盗難手口は日々進化しており、「この対策をしていれば絶対に盗まれない」というものはありませんが、できる限りの対策をしておくことが重要です。
たとえばメーカーによるセキュリティをアップグレードしたり、ハンドルロックやホイールロックなどの固定器具を活用したりすることが挙げられます。
また「CANインベーダー」という盗難手口では車両の左前部にある配線を狙うことから、車両の左側をギリギリまで壁に寄せて駐車するという対策も有効と考えられています。
警察ではほかにも、車種を特定させないために自動車用ボディカバーを取り付けること、センサーライトや防犯カメラの設置といった駐車場の防犯対策を推奨しています。
※ ※ ※
今回、ベトナム人犯罪グループによる大規模な自動車窃盗が明らかになりました。
今後は犯罪の温床となる「不法ヤード」の取り締まりや、コンテナによる海外への不正輸出防止対策などの強化が求められるといえるでしょう。
Writer: くるまのニュース編集部
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