埼玉の国道17号に「快適バイパス」誕生へ! JR高崎線沿線の「ダラダラ下道」が楽になる? 迂回新ルートでスムーズな「本庄道路」 工事状況と進捗は?

国道17号のバイパスとなる「本庄道路」が整備中です。最新の状況はどうなっているのでしょうか。

国道17号 「本庄道路」で快適に

 埼玉県を縦断するように走る国道17号で、新たなバイパスとなる「本庄道路」が整備中です。

 どのようなバイパスで、最新の状況はどうなっているのでしょうか。

混雑する本庄市内の国道17号(現道)(画像:国土交通省関東地方整備局)
混雑する本庄市内の国道17号(現道)(画像:国土交通省関東地方整備局)

 国道17号は、東京日本橋から新潟市中央区の新潟駅周辺までを結ぶ国道です。かつての中山道や三国街道のルートをたどります。

 埼玉県内ではJR高崎線に並走する形で、さいたま市から上尾、桶川、北本、鴻巣、行田、熊谷、深谷、本庄と、高崎線沿線の主要都市を経由し、群馬県に入っていきます。

 このように埼玉県内の主要軸を担い、ひいては群馬・新潟方面と東京方面を横断する重要なルートとなっていますが、上尾から本庄までは高速道路が空白の地帯であり、昔ながらの2車線道路が続きます。

 さらには主要県道との交差点も複数あり、都度信号に引っかかるなど、スムーズに走行することができません。実際に渋滞はあちこちで発生しています。

 そこで、バイパスを新たに敷設することで交通量を分散させ、交通の流れの健全化を図るという狙いがあります。

 バイパスとして事業が進行中の本庄道路は、深谷市岡から本庄市を通り、高崎市新町までをつなぐ、総延長13.1kmの新ルートです。

 国道462号との交差部、本庄市沼和田を境に、延長7.0kmの「1期」工事と延長6.1kmの「2期」工事に計画を分けられており、現在は1期工事が進められています。

 2024年12月には、埼玉県と群馬県の境にかかる神流川橋が暫定2車線で開通しています。

 バイパス道路の敷設予定ルートを確認すると、国道17号の北側に位置する田園地帯を通る新ルートになっており、点在する地元住民の住宅地を回避するようなルートを採用しています。

 2024年時点で用地取得率99%を達成していると伝えられており、工事に対して地域住民から理解を得られている様子です。

 ちなみにルートの北側へ目を向けると、利根川沿いに農場や工業地帯があり、資材や製品の搬出・搬入で大型車両が頻繁に出入りしているのは容易に想像できます。

 バイパスが開通して中長距離交通(物流など)が狭い生活道路や国道17号線から分散すれば、地域住民の生活交通も利便性が向上するでしょう。

 国道17号線の南北に存在する小中学校・高等学校に通っている子どもたちの安全性向上、地域活性化や緊急時のネットワーク強化などにも期待されています。

 工事の進捗については、先出の通り、すでに多くの地権者から協力が得られているという状況から、開通に向けて着々と工事が進められています。

 一方、児玉郡上里町大字金久保地内の起業区間0.6kmで、盛り土などの改良工事と橋梁工事を進めているものの、起業地取得率が約88.2%で留まっている模様です。そのため土地収用法に基づく事業認定を国交大臣に申請したと発表しています。

 これは取得できていない土地の収用に向けたファーストステップで、憲法第29条3項の「私有財産は、正当な補償の下に、これを公共のために用ひることができる」という規定に則り、公共性と適切かつ合理的な理由などの項目で審査されます。

「土地収用の必要性」が認められれば、裁決手続きを経て最終的に権利の取得・明渡しなどを実施できるようになります。

 事業認定の申請について関東地方整備局は、「引き続き任意交渉に最大限の努力を続けてまいりますが、今後も用地取得ができない場合に備え、土地収用法に基づく事業認定の申請を行いました」と説明しています。

【画像】超便利!? これが「本庄道路」計画ルートの全貌です(16枚)

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Writer: 春山優花里

フリーランスの編集記者。WEB媒体を中心に15年以上メディア業界で働くなんでも屋。幼少期に叔父の書斎で見た膨大なミニカーコレクションに圧倒され、クルマやバイクに興味を持つ。漫画やアニメ、ゲームが好き。

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