トヨタ「“7人乗り”シエンタ」何がイイ? 差額4万円の「5人乗り」との違いはどこに? 3列シートの有無だけじゃない意外なポイントとは?

大人気コンパクトミニバンのトヨタ「シエンタ」には5人乗りと7人乗りがあります。その違いは、3列目シートの有無以外にもあるそうですが、一体どのようなところが異なるのでしょうか。

3列シートの有無だけじゃない意外なポイントとは?

 数あるトヨタのミニバンのなかで、コンパクトなサイズで人気となっているのが「シエンタ」です。

 パワートレインはガソリンとハイブリッドが選べ、さらにハイブリッドは2WDと4WD(E-Four)が用意され(ガソリンモデルはFFのみ)、さらに装備の違いによって「Z」「G」「X」といったグレードが存在。

 そして、「2列シート5人乗り」または「3列シート7人乗り」を選ぶことができます。

「シエンタ」5人乗りと7人乗りの違いは?
「シエンタ」5人乗りと7人乗りの違いは?

 一見すると、5人乗りと7人乗りでは3列シートがあるかないかという違いに思われますが、実際は細かいところに差異があるのです。

 シエンタは、ボディサイズが全長4260mm×全幅1695mm×全高1695mm-1715mm、ホイールベース2750mmという、扱いやすい5ナンバーサイズのコンパクトミニバンです。

 最小回転半径が5mと小回りも効き、ミニバンでは必須の後席スライドドアも装備。頭上空間に余裕を持たせたトールワゴン的スタイルを採用したお陰で重心も低めなので、誰もが運転しやすいクルマに仕立てられています。

 前述のように、シエンタには5人乗りと7人乗りが設定されていますが、トヨタの販売店スタッフによると、新車での販売比率は、5人乗りが45%、7人乗りが55%程度と若干7人乗りが多いとのこと。そして、中古車市場でも7人乗りのほうが多く流通しているそうです。

 5人乗りと7人乗りは、当然ながら2列シートと3列シートという違いがあるわけですが、価格差は約4万円。また重量差も約20kgと、燃費に影響するほどの差はありません。

 3列目シートの有無でラゲッジスペースに違いが出るのはもちろんですが、大きく違うのは2列目シート。

 5人乗りの2列目シートは6:4の分割可倒式&背もたれを前方に倒す「チルトダウン機構」となっており、7人乗りの2列目シートは5:5分割式&背もたれを倒すだけでなく前方に跳ね上げる「タンブル機構」を採用。また5人乗りはシートが固定式なのに対し、7人乗りはスライド機能を装備しています。

 2列目シートの座面にも違いがあって、5人乗りはベンチタイプ、7人乗りは中央が若干短い山型タイプ。乗り心地に大きな違いはありません。

 そして、7人乗りはタンブル機構を採用する関係上、3列目シートを折り畳んだ(フラットラゲージモード)としても荷室長が1525mmに対し、5人乗りは荷室長が2045mmを確保。車内泊などでは、よりフラットになることも含めて荷室長が大きい5人乗りにアドバンテージがあります。

 逆にいえば、7人乗りはいつでも多人数乗車が可能ですので、ラゲッジスペースよりも人を乗せることが多い人はこちらのほうが良いでしょうし、人よりも荷物を優先したい人にとっては5人乗りのほうが使いやすいと言えそうです。

 ただし数年乗ってからのリセール評価は、7人乗りのほうが優勢のようです。なぜ、差がついてしまうのか、中古車販売店のK店長に聞いてみました。

「車両価格が下がる中古車になると、人はより上級グレードや装備が充実している車両を選ぶ傾向にあります。

 シエンタの場合はコンパクトミニバンとして探される方が多いため、いざというときの3列シートがある7人乗りをお求めになる方が多いです。

 結果として、需要が高い7人乗りのほうがリセールは良くなる傾向があります」

 また、2WDより4WD、ガソリンよりハイブリッドのほうがリセールはもちろんいいとのこと。ただしガソリンモデルならではの安心感もあるので、試乗して乗り比べて、自分のフィーリングに合うほうを選ぶのが良さそうです。

「5人乗りを選ばれるお客様は、ミニバンというよりトールワゴン感覚で乗られる方が多いので、キャラクターの違いを理解されてから選択しても良いと思います」(中古車店 K店長)

※ ※ ※

 2025年8月には、車内をリビングのように使える新仕様のシエンタ「JUNO」が登場しました。

 後席およびラゲージ部分を架装することで、「持ち運べる部屋」という新しいクルマの価値を提供するコンプリートカーですが、こちらはなんと、2列目も3列目もない「1列2人乗り」を採用した、4ナンバーの仕様。

 車中泊はもちろん、さまざまな用途に使えるとあって、注目されています。

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Writer: くるまのニュースライター 金田ケイスケ

2000年代から新車専門誌・輸入車専門誌編集部を経て独立。専門誌のみならずファッション誌や一般誌、WEB媒体にも寄稿。
中古車専門誌時代の人脈から、車両ごとの人気動向やメンテナンス情報まで幅広く網羅。また現在ではクルマに限らずバイクやエンタメまで幅広いジャンルで活躍中。

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