トヨタ「新型カローラクロス」に初の「GRスポーツ」設定! 誕生した理由は? 家族向け“コンパクトSUV”に専用「2リッターエンジン」דスポーツサス”でコダワリが凄かった 開発者に聞いた
パワートレインや走りのコダワリポイントは?
――パワートレインはノーマルには設定の無い2リッターハイブリッドを搭載。力強さはもちろん、GR-S専用のスポーツモードが良かったです。アクセルOFF時もエンジン停止をしないのはトヨタ初じゃないですか。
開発担当者:この制御は社内でも議論になりましたが、アクセルを再び踏んだ時のレスポンスの良い加速と意図通りのコントロール実現のためには、「是非ともやるべきだ!」と。
――ただ、パワートレインで1つだけいいたい事が……。ボンネットを開けた時に「何でエンジンカバー無いの?」とガッカリ。クルマ好きは細かい部分も気にしますよ。
開発担当者:そこは認識不足でした。満足度を高める工夫を検討します。

――フットワークはカローラの懐の良さはそのままに、より俊敏、より軽快な印象を受けました。イメージ的にはカローラクロスというより目線の高い「カローラツーリング」に近い乗り味かな……と。
開発担当者:車体側はリアバンパーブレースと締結剛性アップ(ノーマルと同じ)を行なっています。専用サスペンションに加えてGRカローラ用のロアアームブッシュを採用しています。これらにより、ステアリングへのダイレクト感、インフォメーションの伝わり方を明確にしています。チューニングはGRカローラも担当した凄腕技能養成部の大阪(大阪晃弘氏)が行なっていますので、GRのDNAもシッカリと繋がっています。
――タイヤは225/45R19サイズのヨコハマ「ADVAN フレバ」です。GRカローラと同じく「カローラ=アドバン」のイメージからの採用でしょうか。
開発担当者:そう言いたい所ですが、色々なタイヤをテストした結果、「ベストがこれだった」と言うのが本音です。ちなみに「C-HR」のGR-Sで採用したものと同じです。
――走りと乗り心地のバランスは非常に高いレベルだと思いましたが、音に関しては舗装によって差がでますね。
開発担当者:鋭いですね。実は我々も認識している部分なので、今後にご期待ください。
――すでに長期の納車待ちが発生していると聞いていますが、この辺りについては。
開発担当者:カローラクロスGR-Sは「あのGRカローラのDNAを身近に感じられる」モデルに仕上げましたので、多くの人に乗っていただきたいモデルですが、現在はお客様にご迷惑をおかけしている状況なのも事実です。生産キャパシティの増強は工場側と連携しながら一刻も早くお客様にお届けできるよう取り組んでいますので、もう少々お待ちください。
Writer: 山本シンヤ
自動車メーカー商品企画、チューニングメーカー開発を経て、自動車メディアの世界に転職。2013年に独立し、「造り手」と「使い手」の両方の想いを伝えるために「自動車研究家」を名乗って活動中。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。

























































