フェンダーは爪折り済み!? 新型「カローラ スポーツ」はコネクティッド以外に何が凄いのか?
タイヤサイズで異なるサスペンション
サスペンション形式は全車でフロントがマクファーソン・ストラット式、リアがダブルウィッシュボーン式ですが、担当者によれば、細かなセッティングは装着タイヤサイズによって違うものにしているそうです。
国内展開のグレードは上から G“Z”、G、G“X”と3タイプ用意されますが、いずれもタイヤサイズが異なるため、サスペンションのセッティングはそれぞれに別のものが用意されます。最も買いやすい価格のG“X”はオプションでGと同じタイヤとホイールを装着することができますが、装着した場合はタイヤとホイールが変わるだけでなく、Gと同じサスペンションセッティングにして出荷されるという徹底ぶりとなっています。
タイヤもツライチ、フェンダーは爪折り済み
そうは言ってもクルマでいちばん大事なのはカッコいいか悪いかだ、という人にも注目してほしい点があります。タイヤとホイールの面がボディ側面とほぼ同一面になっていることです。
2017年の保安基準の変更でタイヤの張り出しの規制が変わりましたが、それに対応、ギリギリまでタイヤを外側に寄せています。その結果、特に18インチホイールを履いたグレード「Z」では見た目ではボディとタイヤがツライチに見えるまでになりました。引き締まった足元を重視する人には大きな変更ではないでしょうか。
これを実現するためには、タイヤ周りのアーチ型の部分、フェンダー内側の処理も変更しており、幅広タイヤを履くための改造手法である「爪折り」のような仕上げとなっています。これはフェンダーの縁を内側に折リ込み、タイヤとの干渉を少なくして外側ぎりぎりまでタイヤを配置する手法です。
さらに横から見たときのタイヤとフェンダーアーチのすき間も少なくなっているほか、グレードのGとG“X”ではタイヤの曲がり角度も大きくすることができ、最小回転半径5.1メートルを実現することにも一役買っています。
リアゲートはスタイル優先で樹脂製
そして、ボディ全体のスタイリングについても担当者は注目してほしいといいます。後ろから見たところも充分にデザインが作り込まれており、彫りの深いリアゲートの造形は、金属ではなく樹脂で仕上げています。
樹脂となることによる強度不足については、裏側を効率的に補強しているとのこと。実際にリアゲートを開閉してみても違和感のあるようなたわみは感じられないつくりとなっています。
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