日本初公開! ハイパフォーマンスマシン「SU7 Ultra」秋葉原に現る、なぜ? スマホで有名なXiaomi製の凄いクルマとは?

中国のIT家電大手「シャオミ」が製造するBEV「SU7 Ultra」が、2025年9月26日に東京・秋葉原にて開催されているシャオミの自社イベント「Xiaomi EXPO 2025」にて、日本で初めて一般公開されました。

シャオミのハイパフォーマンスBEV「SU7 Ultra」日本初公開

 中国のIT家電大手「シャオミ」が製造するBEV「SU7 Ultra」が初めて日本で公開されました。

 2025年9月26日に東京・秋葉原にて開催されているシャオミの自社イベント「Xiaomi EXPO 2025」にて展示されましたが、いったいどのようなクルマなのでしょうか。

SU7 Ultraですが、2025年9月26日より東京・秋葉原にて開催されているシャオミの自社イベント「Xiaomi EXPO 2025」にて、日本で初めて一般公開された(撮影:加藤博人)
SU7 Ultraですが、2025年9月26日より東京・秋葉原にて開催されているシャオミの自社イベント「Xiaomi EXPO 2025」にて、日本で初めて一般公開された(撮影:加藤博人)

 2010年に設立された「シャオミ(小米)」は安価なスマートフォンで評判を集め、近年はパソコンやタブレット、テレビ、加湿器、電動シェーバーと、電子機器の分野において幅広く製品を手掛けています。

 2021年には自動車業界への参入も発表、2024年3月に同社初のモデルであるセダン「SU7」を発売しました。

 納車開始後わずか43日でデリバリー数は1万台を突破する熱狂ぶりを見せ、2024年通年で13.6万台、2025年上半期はそれを上回る約15.8万台を販売しました。

 現在は継続してSU7を月間2~3万台を販売しながら、2025年に発売されたSUV「YU7」も展開しています。2025年8月における販売台数はSU7が1万9848台、YU7が1万6548台を記録しました。

 SU7のボディサイズは全長4997 mm x 全幅1963 mm x 全高1455 mm、ホイールベースを3000 mmとなります。

 デザインはBMWに在籍、各モデルのデザインも担当した李田原氏が指揮を取っていると言われており、先進的なエクステリアデザインが特徴的です。

 グレードはベースグレード、「Pro」、そして「Max」の3グレードから構成されており、ベースグレードとProは出力295 hp(220 kW)の後輪駆動、Maxは出力663 hp(495 kW)の四輪駆動となります。

 加速性能は後輪駆動モデルで0-100 km/h 5.28秒、四輪駆動モデルで0-100 km/h 2.78秒と公表。ボディやプラットフォーム、車載システムだけでなく、駆動用モーターも自社で設計していると主張しています。

 そんなSU7ですが、2024年10月にはハイパフォーマンスモデルの「SU7 Ultra」が発表されました。同モデルはSU7をベースに、専用のカーボンエアロパーツや曙ブレーキ工業製の対向6-potキャリパーを搭載、本格的な国際サーキットでの連続走行にも耐えうる性能を有しています。

 駆動用モーターも通常のSU7に搭載されているモデルより大幅に進化した「HyperEngine V8s」を3基搭載しており、最高回転数2万7200 rpm・最高出力1526 hp(1138 kW)・最大トルク1770 Nmを叩き出すモンスター級スペックを誇ります。

 世界的に有名なドイツのサーキット「ニュルブルクリンク」のノルトシュライフェでは2025年4月に公道走行可能なBEV、公道走行可能な4ドアとしては最速の7分4秒957を記録、一躍注目を浴びました。プロトタイプモデルも6分22秒091を叩き出し、シャオミは自社の高い技術力を世界に証明したと大きく宣伝しています。

 そんなSU7 Ultraですが、2025年9月26日より東京・秋葉原にて開催されているシャオミの自社イベント「Xiaomi EXPO 2025」にて、日本で初めて一般公開されました。

 Xiaomi EXPO 2025では日本向けスマートフォンの新モデル「Xiaomi 15T」シリーズをはじめ、「Xiaomi Pad Mini」「REDMI Pad 2 Pro」シリーズなどのタブレット、チューナーレスTV、ロボット掃除機、ウェアラブル製品、フォトプリンターといった数多の新製品が続々と発表されました。

 イベント自体は9月28日午後6時まで開催されており、一般の来場者も新たに発表された新製品を実際に触って体験できる内容となっています。

 そのイベントの一環として、同社のハイパーBEV「SU7 Ultra」も日本で初めて展示されています。

 同イベントの発表会に登壇したXiaomi Japan(小米技術日本株式会社)プロダクトプランニング部本部長の安達晃彦氏によると、「SU7の日本販売を望む声は以前から多く、特にSU7 Ultraに関する情報発信も非常に注目を集めていた」とのこと。

 日本導入はすぐに実現するわけではないものの、シャオミが目指す「Human x Car x Home」という電子デバイス、家電、そしてEVのすべてがシームレスに連携するエコシステムを来場者に体感してもらうべく、今回の展示を決めたと言います。

 また、発表会後の囲み取材でXiaomi Japan副社長を務める鄭 彦(てい・げん)氏は、「日本はまだまだEVの充電インフラが少ないが、我々だけでどうにかできるものではなく、業界全体が解決するものだと考える。そういう意味ではSU7の日本導入にはまだ課題が多く、現時点では日本市場における動向を見て、勉強する段階にある」と答えました。

Xiaomi Japan 副社長 鄭 彦(てい・げん)氏
Xiaomi Japan 副社長 鄭 彦(てい・げん)氏

 シャオミ SU7は開発当初、ここまで世界的に反響を受けると想定しておらず、安全基準などは中国国内のみの販売を想定して設計されたと言います。

 仮に日本で発売するとなれば、車体だけでなく電動パワートレインの安全性も日本の基準に適合する必要がありますし、実際の販売やアフターサポートを担うサービス網の構築なども大きな課題として立ちはだかります。

 SU7日本導入の可能性は現時点で限りなく低いですが、今後も導入を望む声が拡大すれば、シャオミも本気で検討するかもしれません。

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Writer: 中国車研究家 加藤ヒロト

下関生まれ、横浜在住。2017年に初めて訪中した際に中国車の面白さに感動、情報を集めるうちに自ら発信するようになる。現在は慶應義塾大学環境情報学部にて学ぶかたわら、雑誌やウェブへの寄稿のみならず、同人誌「中国自動車ガイドブック」も年2回ほど頒布する。愛車は98年式トヨタ カレン、86年式トヨタ カリーナED、そして並行輸入の13年式MG6 GT。

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